専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
格闘技・プロレス

平本蓮、ジャッジに呆然…。超満員の代々木を沸かす粘闘も判定の末に斎藤裕の技術力に屈する【RIZIN】

THE DIGEST編集部

2023.04.29

壮絶な打ち合いの末に敗れた平本(左)。斎藤の技術の前に屈した。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

壮絶な打ち合いの末に敗れた平本(左)。斎藤の技術の前に屈した。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

 1万5000人の超満員となった代々木で激闘が繰り広げられた。

 4月29日に国立代々木競技場第一体育館で行なわれた「RIZIN LANDMARK 5」で、平本蓮(剛毅會)は、初代RIZINフェザー級王者の斎藤裕(パラエストラ小岩)とRIZIN MMAルール(フェザー級)で対戦。判定の末に敗れた。

 MMA本格転向後の4戦で平本は星数こそ2勝2敗の五分ながら、アメリカでBellator世界バンタム級王者のセルジオ・ペティスや、UFC戦士のホルヘ・マスビダルらの下で研鑽を積んだ影響から圧倒的な打力を活かした戦い方が順応。今回対峙した斎藤は修斗時代からMMA経験が豊富な猛者だけに勝っていきたい相手だった。
 
 お互いに見合うような展開が続いた序盤戦は両者ともにやや攻め手を欠く。怪我の影響もあって1年ぶりの実戦となった斎藤は組みにいくも、平本は倒れずに粘り強く持ちこたえる。

 2回もグラウンド戦を狙う斎藤に対し、それをことごとく切った平本がスタンドでの攻防戦に持ち込む展開となる。そして、両者の名前をコールする歓声が巻き起こった勝負の最終回も互いの意図が明確に現れたなかでの緊張感のあるバトルが続いた。

 しかし、会場の雰囲気を含め、最高のエンターテインメント性が詰まった珠玉の攻防は判定の末に、2-1で斎藤に軍配が上がった。

 屈辱の完封負けを喫した鈴木千裕戦後に「こんなんで俺は終わりじゃない。絶対にまた戻ってくる」と涙ながらに語ってから約1年2か月――。平本は奇しくも同じLANDMARKの舞台で成長の跡を見せつけながらも決定打を欠いた。ジャッジを耳にした瞬間に呆然とした男は何を思うのだろうか。

 かたや焦らずにゲームを支配した斎藤は試合後に涙ながらに「負け続いても応援してくれた人たちが温かかった。諦めなくてよかった」と吐露。相手のペースにはまらなかった35歳の技術力は流石だった。

取材・文●羽澄凜太郎(THE DIGEST編集部)

【関連記事】お茶の間で一大ブームを巻き起こしたボブ・サップ。「ビースト」と称された男は間違いなく“時代の象徴”だった【K-1名戦士列伝】

【関連記事】日本を驚かせたノーガードでの壮絶な打撃戦。腕っぷしで成り上がったマーク・ハントが愛された理由【K-1名戦士列伝】

【関連記事】驚愕させた凄まじい伝説の数々。なぜ“神の子”山本“KID”徳郁は人に愛されたのか?【K-1名戦士列伝】
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号