そもそも齋藤は、この「テンポ」のよさを持ち味としてきた。ジョーンズから言葉をもらってから、原点回帰の旅を始めた。
個人練習のメニューリストに学生時代のヘビーローテーションを復活させたのも、その一環だろう。3月下旬頃からのことだ。
地面に緩衝材を置き、そのふもとに隠した球へ駆け込む。さばく。
密集から素早くパスする感覚を、日頃から研ぎ澄ましてゆく。
時間を重ねるごとに、リーダーとして、スクラムハーフとして正しい道を探し、それに沿って歩こうとしてきた。
その様子を、以前のサンゴリアスでスクラムハーフだった田中澄憲新監督はよく見ていた。シーズン終盤に言った。
「その場、その場で自分の言葉で発信するようになった。(リーダーの重責が)プレーに影響しなくなってきたんじゃないですかね」
誠実に自分を生きてきたからこそ、簡潔な言葉に体重を乗せられる。それが齋藤直人というアスリートだ。
「勝つために何が必要か、その時に思ったことを『これはちょっと場違いかな』とか考えずに言う。勝ちたい気持ちは皆、一緒じゃないですか。だから、その気持ちを伝えるし、きれいな言葉を選ぶんじゃなくて、自分のありのままを言おうと思っています」
4月までのレギュラーシーズンは12チーム中3位。上位4強によるプレーオフへ進んだ。これまで積み上げた無形の財産を活かし、入部後初の日本一に輝きたい。
取材・文●向風見也
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個人練習のメニューリストに学生時代のヘビーローテーションを復活させたのも、その一環だろう。3月下旬頃からのことだ。
地面に緩衝材を置き、そのふもとに隠した球へ駆け込む。さばく。
密集から素早くパスする感覚を、日頃から研ぎ澄ましてゆく。
時間を重ねるごとに、リーダーとして、スクラムハーフとして正しい道を探し、それに沿って歩こうとしてきた。
その様子を、以前のサンゴリアスでスクラムハーフだった田中澄憲新監督はよく見ていた。シーズン終盤に言った。
「その場、その場で自分の言葉で発信するようになった。(リーダーの重責が)プレーに影響しなくなってきたんじゃないですかね」
誠実に自分を生きてきたからこそ、簡潔な言葉に体重を乗せられる。それが齋藤直人というアスリートだ。
「勝つために何が必要か、その時に思ったことを『これはちょっと場違いかな』とか考えずに言う。勝ちたい気持ちは皆、一緒じゃないですか。だから、その気持ちを伝えるし、きれいな言葉を選ぶんじゃなくて、自分のありのままを言おうと思っています」
4月までのレギュラーシーズンは12チーム中3位。上位4強によるプレーオフへ進んだ。これまで積み上げた無形の財産を活かし、入部後初の日本一に輝きたい。
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