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モータースポーツ

わずか10戦 “無慈悲”なデ・フリースのシート剥奪… レッドブルの「深刻な問題」を指摘するメディアからはマルコ顧問の責任を追及する声も

THE DIGEST編集部

2023.07.13

 一方、アルファタウリ代表のフランツ・トストは、チームの公式サイトを通して、「ダニエルをチームに迎え入れることができ、非常に嬉しく思う。彼のドライビングスキルは疑う余地がなく、また彼はチームのことを熟知している。すぐにその能力を発揮してくれるだろう。F1で8回優勝した実力者でもあり、その豊富な経験は、チームに多くのものをもたらしてくれるだろう。貴重な貢献をしてくれたニックには感謝している。彼の将来の幸運を祈っている」との声明を発した。
 
 また、マクラーレンの一員として臨んだ昨季最終戦となるアブダビGP以来の復帰を果たすことになるリカルドは、10年ぶりにアルファタウリ(当時はトロロッソ)のシートに収まることについて「再びレッドブル・ファミリーとともに戦えることに興奮している」とコメント。前述の通り、ピレリのタイヤテストでホーナー代表を魅了した34歳が、AT04でいかなるパフォーマンスを発揮するのかが注目される。

 しかし、トスト代表は以前から「ドライバーがF1に慣れるには3年はかかる」と指摘しており、実際に角田も3年目に入ってようやく安定したドライビングを見せている中、わずか10戦を終えた段階でルーキーからシートを剥奪するという今回の人事には、批判的な声も多く寄せられている。

 元F1ドライバーで、現在はフォーミュラEで活躍するルーカス・ディ・グラッシは、自身のSNSで「10戦でドライバーを解雇するということは、起用を決定する上でのプロセスが間違っていたことになる。レース界では、ドライバーに対する評価が長期的なものではなく、わずか1周、わずか1レースの結果に依存しすぎている」と指摘し、同じく元F1ドライバーでのギド・ヴァン・デル・ガルデは、やはりSNSで、以下のようにこの件を厳しく評するとともに、同胞でもあるデ・フリースを気遣った。

「ニックの歩みが、これほど早く終わるとは予想だにしていなかった。振り返ってみれば、F1の車に慣れるために与えられた時間の中で、ゆっくりとではあるが、彼は着実に進化を遂げていた。個人的な意見として、これはあまりに早すぎた。ニックは酷く傷ついていることだろう」
 
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