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モータースポーツ

わずか10戦 “無慈悲”なデ・フリースのシート剥奪… レッドブルの「深刻な問題」を指摘するメディアからはマルコ顧問の責任を追及する声も

THE DIGEST編集部

2023.07.13

 各国メディアが報じたニュースの見出しには、「無慈悲」「電撃解雇」「レッドブルの強行介入」「デ・フリース強制退場」「マルコがデ・フリースを路上に放り出した」「マルコ、容赦なし」「マルコ、一瞬たりとも躊躇せず」「レッドブルの最新の犠牲者」「マルコ、デ・フリースを追い出し、さらに怒りの平手打ち」などの刺激的な言葉が並んでいる。
 
 とりわけデ・フリースの母国メディアは、2人目のオランダ人ドライバーの解雇に強く反応しており、F1専門サイト『GRAND PRIX RADIO』のように「残念な結果で、チームの期待と一致しなかった」と、この決定に対してある程度の理解を示すところもあれば、『RN365』のように、マルコ顧問を「バッテリーを取り換えるようにドライバーを扱うべきではない」として批判し、デ・フリースを起用した彼の「責任」を追及するところも少なくない。

 オランダに限らず、英国のモータースポーツ『THE RACE』は、「デ・フリースの起用と解雇は、レッドブルの深刻な問題を示している」と指摘。前述のトスト代表の言葉から、彼が今回の決定に関与していないと断定した同メディアは、マルコ顧問の姉妹チームへの介入、「思い付き」での起用とドライバーへの過度な期待と問題点を挙げ、「アルファタウリが来季より新体制となっても、マルコ顧問がいる限り、問題は解消されない」と綴った。

 また、後任にリカルドを起用したことについても、「ジュニアチームのリアム・ローソン(現在スーパーフォーミュラ参戦中)は、デ・フリース(レッドブルの生え抜きではない)起用時と合わせて2度も“無視”されたことになり、彼にとっては“不信任投票”に等しい出来事となった。これで、レッドブルのドライバーのベルトコンベアーは停止してしまった」と指摘。「リカルドの昇格は良いニュースではあるが、これがチームの大きな亀裂を覆い隠してしまっている」と記事を締めている。

 オランダのF1専門サイト『F1MAXIMAAL.NL』などは、今回、レッドブルが慌ただしく動いたのは、セルジオ・ペレスがベストマシンを得ながらも結果を残せていないことを受けての、今後を見据えてのものだとの見解を示しており、今後、レッドブル・グループ全体のドライバー人事(もちろん角田への影響も含めて)にも注目しなければならないだろう。

 なお、このような形でシートを失うことになったデ・フリースだが、『THE RACE』は「フォーミュラEのパドックでは、2020-21シーズンの王者であるオランダ人ドライバーが次のシーズンで戻って来るという高い期待感が漂っている」と彼の今後に言及。現時点で、ニッサンかマセラティのどちらかに所属することが有力視されているとのことである。

構成●THE DIGEST編集部
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