オランダのモータースポーツ専門サイト『GPBLOG』も、「ペレスは今季、５戦連続でQ３に進出できず、日曜日のレースで毎回追い上げを余儀なくされた。それが、このメキシコ人がランキングのリーダーである理由だろう」と指摘し、「彼がチャンピオンシップで２位の座を守るには、トップ10圏外のグリッドをあまり獲得しないことが望ましい」と、やや皮肉を込めて綴っている。

  　なお、第13戦ベルギー・グランプリを終えての、オーバーテイク回数のトップ６の顔ぶれは以下の通りである。

１位：セルジオ・ペレス（レッドブル）　59回
２位：ジョージ・ラッセル（メルセデス）　36回
３位：マックス・フェルスタッペン（レッドブル）　27回
４位：ランス・ストロール（アストンマーティン）　18回
５位：ローガン・サージェント（ウィリアムズ）　17回
６位：角田裕毅（アルファタウリ）　16回

　ラッセル、ストロールについては、ペレス同様の背景があると思われる。いまだノーポイントのルーキー、サージェントのランクインは驚きの部分もあるが、その積極的なドライビングが上手く機能すれば、車のストレートでの速さもあってオーバーテイクに繋がるが、無理をし過ぎてクラッシュやコースアウトを引き起こすことも少なくない。

　そして、６位の角田。多くのメディアから最も遅い車と評される「AT04」を駆りながらも、十分に力を引き出しながら、チャンスを逃さずにライバルたちを抜き去るパフォーマンスは見事であり、16回のオーバーテイクの全てが印象的なものだと言っても良いほどである。『RECORD』紙は角田のランクインを「F１の争いの熾烈さを表わしている」と綴っているが、ドライバーチャンピオンシップでは３ポイントでの17位に止まっている彼の、成長ぶりと充実ぶりが改めて窺える結果であるとも言えよう。

構成●THE DIGEST編集部
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