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ラグビー

日本に縁のある両スクラムハーフは対照的な実力者!NZ・スミス「周囲を活かす」、南ア・デクラーク「タックルでビビらせる」【ラグビーW杯】

向風見也

2023.10.28

 巧みなスミスと激しいデクラークは、日本に馴染みがあることでも知られる。

 前述通り、それぞれヴェルブリッツ、イーグルスと契約している。今回の登録メンバー全46名中13名が国内リーグワンに在籍するが、2人もそれにあたる。

 興味深いのは、日本でプレーする2人の思いに共通点があることだ。
 
 それぞれ、ラグビーを15対15で行なうチームスポーツとして捉えている。セルフィッシュでないことを強調する。

 まず、スミスはこうだ。

「チーム内では年長者になります。私が最初に来た時よりもいい状態にしてチーム(ヴェルブリッツ)を去りたいと思っています。若手スクラムハーフの育成はもちろん、勝つ文化を作るうえで日々の行動、準備、トレーニング、またジム、リカバリーなどにおいて規律を保ちたい。チーム内にいい基準を作りたいです」

 デクラークもこの調子である。

「新人として入ってきているので、コーチ、選手たちに自分の存在を認めてもらいたい。リスペクトを得られるような振る舞いをしたい」

 スミスの組織にコミットする姿勢は、2021年にオールブラックスのキャプテンを務めたことからも明らかだ。

 デクラークもイーグルスでは、他のポジションの選手とスキル練習を重ねる。チームが昨季、躍進して初めての3位になったのを受け、グループを強くする条件をこう述べていた。

「お互いの結束力です。仲間のために何でもやる。その気持ちが大事です」

 一見すると真逆なキャラクターに映る2人のスクラムハーフは、チームへの帰属意識が光る点では、そっくりだとも言える。

 フォア・ザ・チームの精神をそれぞれクールさ、アグレッシブさに昇華させ、世界一を狙う。

取材・文●向風見也
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