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マラソン・駅伝

「あの騒動もあって動揺も...」監督解任の“苦境”を乗り越えた立教大、 選手主導で箱根駅伝の「シード権」獲得を目ざす

酒井政人

2023.10.29

 はたして正月の箱根駅伝では、目標に掲げる「シード権獲得」にどこまで近づくことができるのか。

 前回の第99回大会は1区林虎大朗が区間18位、2区國安が区間18位、3区関口が区間16位、4区馬場が区間16位、5区相澤拓摩が区間20位。往路は3区で19位に転落して、4区で18位に上がったが、最終的には最下位でのゴールとなった。

 復路は6区内田賢利が区間14位、7区服部凱杏が区間14位、8区山本羅生が区間15位、9区中山凛斗が区間12位、10区安藤圭佑が区間15位。復路16位で、総合成績は18位だった。

「前回は1区から勝負になっていないところがありました。そこからつなぐ区間もそうですけど、根本的に実力が足りなかったと思います」と関口は分析。同時に前回出走したメンバー10人が残っており、「悔しい思いをしたことが、全体の底上げにつながっているのかな」と感じている。
 
 今回の予選会で上位4人が50位以内に入ったのは3位の帝京大と立大だけだった。しかし、ケニア人留学生(今大会は7校に在籍)がいないチームだけに、本戦での戦いは簡単ではないだろう。

 2区での劣勢を考えると、1区で好スタートを切り、3区と4区で少しでも順位を上げていきたい。そして一番のポイントが“山”になる。

 前回は5区相澤が区間最下位と苦しんだ。上野前監督は山区間の経験がなく、知識の面でも不足していた部分があっただろう。立大は1934年の第15回大会から参戦している伝統校だが、55年という最長ブランクで復帰しただけに、特殊区間へのアプローチはほとんどゼロからだった。

 箱根駅伝の上位校は過去の経験から改良を重ねていき、独自のノウハウを蓄積してきた。立大は前回の経験をうまく活かすことができるのか。一方で6区内田は区間14位で走っており、主将・宮沢も6区を希望。復路は前回の実績が少しはある。いずれにしても前回から成長した姿を随所に見せていきたい。

 2年連続29回目の出場となる立大。前回は登録選手16人中11人が2年生以下だった。前回より“上”の結果を残すことができれば、第101回大会ではシード権にさらに近づくことができるだろう。立大が“新たな伝統”を築いていく。

取材・文●酒井政人

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