第3セット、トレンティーノがラヴィアのエース1本を含むサーブで接戦を抜け出しリードを3点にすると、石川が強烈なサーブとバックローからの攻撃で対抗。相手レセプションを崩してカジースキのダイレクト弾を演出した後、自らも破壊力マックスのバックアタックを叩き込み1点差に詰め寄る。ところが、次のプレーで試みたフェイクセットが成功せず。相手にこのセット2本目のエースを許して再びビハインドが広がる。ミラノは石川がレフトからの豪快打や守備で奮闘するも、ミキエレットらトレンティーノの攻撃力に屈して後がなくなった。
第4セットでトレンティーノがギアを上げる一方、この対戦を相手より1日少ない中2日で迎えたミラノは疲労が出始めたか失速。フルセットへ望みをつなぎたいところだったが、サーブやアタックでミスが頻発したほか、終始サイドアウトに苦戦して黒星を喫し、2勝目は次戦以降へ持ち越された。
石川は、チーム最多タイの16得点(アタック13、エース2、ブロック1)を記録。慣例のジャーナリストが選ぶマン・オブ・ザ・マッチに加え、今季から始まった“観客が選ぶMVP”を初受賞した。
国際バレーボール連盟の配信サービス『Volleyball TV』で解説を務め、15歳でプロデビューを果たした70年代の元イタリア代表、ジョルジョ・ゴルドーニ氏は石川への期待度が伺えるコメントを連発。エース予想が的中すると、「お見事!」と歓声を上げ、切れ味抜群のバックアタックには、「最高!最高!最高!」と大絶賛した。守備で別の選手の足が止まった場面では、「イシカワなら飛び込んだ。ユウキなら取っていたはず」と述べ、背番号14への評価と信頼の高さが思わず溢れた。
ミラノの次戦は日本時間20日午前2時開始予定の6節。2勝目を狙い、今季に昇格したファルミタリア・カターニャとのアウェー戦に挑む。
構成●THE DIGEST編集部
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