一方、今シーズン大きな飛躍を遂げた鍵山はジャンプに付く高い加点を強みとする。左足首の怪我により昨季は1試合のみの出場となった鍵山は、復帰した今季4回転ジャンプの本数を抑えた構成で臨んでいる。それでもGPファイナルで銅メダルを獲得できたのは、ジャンプひとつで大きな点数を得ているからだ。
世界選手権に向け、鍵山は構成を上げる意欲を示している。
「現状は4回転を確実に増やしていかないと、点数も(出ず)自分の目指している演技もできないので。そこを目指して4回転も増やしつつ、演技全体のプログラムの完成度もしっかりと意識して高めていけたらいいなと思っています」
2014年ソチ五輪銅メダリストのカロリーナ・コストナー氏を新たにコーチとして迎えた今季、鍵山は表現面でも成長している。伸びしろを残しているだけに、世界選手権にマックスの構成で挑めば、アダム・シャオ イム ファ(フランス)とともに、マリニン、宇野と並ぶ優勝候補になり得る。
世界選手権初出場となる三浦は、スピード感あふれる滑りから跳ぶ大きなジャンプが魅力で、高いポテンシャルを持つ。代表会見では「出場するからには、本当に勝ちにいくつもりで頑張っていきたい」と頼もしいコメントをしている。課題であるスピンできっちりと得点できれば、表彰台が見えてくるだろう。
女子では、今季揺るぎない強さを見せている坂本花織が金メダルに一番近いところにいる。GPファイナル銀メダリストのルナ・ヘンドリックス(ベルギー)という好敵手はいるものの、坂本が本来の力を出せれば日本女子初の3連覇を達成できるはずだ。
代表会見で坂本は、「世界選手権3連覇というのは、今シーズンずっと言ってきた目標」と語っている。
「やはり、どうしても達成したい目標なので。全日本のショートは良かったのですが、フリーは細かいミスが本当に多かったのでしっかり修正して、世界選手権でベストな、もっといいパフォーマンスができるように頑張ります」
フリーで散見されたスピンのミスを修正し、より完璧なプログラムを滑る意欲を示した坂本に緩みはない。
シニア転向1年目の千葉、吉田はいきなり初めての世界選手権出場となる。千葉は昨季の四大陸選手権、吉田は今季のGPファイナルでそれぞれ銅メダルを獲得しており、大舞台で表彰台に立った経験を持つ。熾烈な代表選考を勝ち抜いた日本女子代表として、自信を持って世界選手権に臨んでほしい。
激戦の選考会を勝ち抜いた男女シングル6名が、3月のモントリオールで持てる力を存分に発揮し、その結果日の丸をひとつでも多く掲げるシーンを期待したい。
文●沢田聡子
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「現状は4回転を確実に増やしていかないと、点数も(出ず)自分の目指している演技もできないので。そこを目指して4回転も増やしつつ、演技全体のプログラムの完成度もしっかりと意識して高めていけたらいいなと思っています」
2014年ソチ五輪銅メダリストのカロリーナ・コストナー氏を新たにコーチとして迎えた今季、鍵山は表現面でも成長している。伸びしろを残しているだけに、世界選手権にマックスの構成で挑めば、アダム・シャオ イム ファ(フランス)とともに、マリニン、宇野と並ぶ優勝候補になり得る。
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女子では、今季揺るぎない強さを見せている坂本花織が金メダルに一番近いところにいる。GPファイナル銀メダリストのルナ・ヘンドリックス(ベルギー)という好敵手はいるものの、坂本が本来の力を出せれば日本女子初の3連覇を達成できるはずだ。
代表会見で坂本は、「世界選手権3連覇というのは、今シーズンずっと言ってきた目標」と語っている。
「やはり、どうしても達成したい目標なので。全日本のショートは良かったのですが、フリーは細かいミスが本当に多かったのでしっかり修正して、世界選手権でベストな、もっといいパフォーマンスができるように頑張ります」
フリーで散見されたスピンのミスを修正し、より完璧なプログラムを滑る意欲を示した坂本に緩みはない。
シニア転向1年目の千葉、吉田はいきなり初めての世界選手権出場となる。千葉は昨季の四大陸選手権、吉田は今季のGPファイナルでそれぞれ銅メダルを獲得しており、大舞台で表彰台に立った経験を持つ。熾烈な代表選考を勝ち抜いた日本女子代表として、自信を持って世界選手権に臨んでほしい。
激戦の選考会を勝ち抜いた男女シングル6名が、3月のモントリオールで持てる力を存分に発揮し、その結果日の丸をひとつでも多く掲げるシーンを期待したい。
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