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バレーボール

パリ五輪を見据え「自分のパフォーマンスを出していく」日本男子バレーの若きエース、高橋藍が語るイタリア3シーズン目の手応え

佳子S.バディアーリ

2024.01.10

 移籍初シーズンは、様々な状況変化への適応に時間を要する選手が多いなか、開幕直後から軒並み二桁得点を叩き出した大暴れには、現地の記者たちも度肝を抜かれていた。コート上で何が起きても顔色ひとつ変えない、言ってみれば図太さ。22歳とは思えないその落ち着きと大胆さはいったいどこから来るのか? と尋ねてみた。

「日本人のスタイルとかもあるのかなと思いますけど、、、」と照れ笑い。それから、「海外の選手は気持ちを表現することで自分を上げることがかなり多くて、僕にも時には必要だなと思うこともあります。でも僕自身はリーグを戦うなかでスキルに重きを置いているので、そこで冷静さがないと良いチョイスができません。常に相手のブロックを見たり状況を判断したりして、最善な得点の取り方をする必要があるので、冷静さを保つことを心がけています」と明かしてくれた。
 
 そして、残るシーズンでの見て欲しい、期待して欲しいポイントについては、「シーズン前半で成長した姿、それを見せていきたいですし、ここからもっと自身のパフォーマンスを上げていきたいと思っています」と述べ、具体的にどのあたりか?の問いには、「すべてですね。でも、ディフェンスはすでに僕の強みであるので、特にオフェンス面になるかなと思います」と向上心は尽きない。

 最後に、日本時間10日午前2時30分に開始となる次戦のCEVチャレンジャーカップ準々決勝1stレグへ、「自分にとって初めての欧州大会なので、ぜひに結果を出したいです。アウェー戦で難しさがあるなか、いかに自分自身のパフォーマンスを出せるかがさらに成長するカギとなってくるので、しっかりコンディションを整えて必ず勝ちたいと思っています」と力強い言葉で意気込みを語ってくれた。
 
 現地9日に行われたレフスキ・ソフィア(ブルガリアリーグ2位)とのアウェー戦で、モンツァは週末のリーグ次戦を見据え高橋を温存。チームはストレート勝利を収めた。

 会場で雑談した同国公営放送『Rai』の名物実況マウリツィオ・コラントーニ氏と解説者の元同国代表ファビオ・ヴッロ氏から、「タカハシには毎試合、驚かされているんだ。目が離せない選手さ」となんとも嬉しい言葉。その絶大な人気に注目が集まりがちだが、才能豊かな実力はリーグ関係者ら目の高い識者たちを魅了していることを力説しておきたい。“ラン・タカハシ”が、世界トップリーグでどんな変貌を遂げて五輪を迎えるのか、期待しかない。

取材・文●佳子S.バディアーリ

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