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バレーボール

石川祐希、アタック決定率「36%」と苦戦。ミラノは敗れ1勝2敗の窮地に...。指揮官は「誰にでも起き得ること」と前向き!【現地取材】

佳子S.バディアーリ

2024.04.09

 第1セット、カジースキのエース1本を含むサーブを起点にミラノが序盤に3点のリード。中盤の入りに1点差へ詰め寄られるが、相手のサーブミスと誤打の後、石川がレフトからのバックアタックをコート奥へ叩き込んで再び突き放す。この打球に、メディア席からは、「ワォ!」の声。隣に座る某最大手紙の記者がこちらへ向けて称賛のウィンクを送ってくれた。以降、相手を圧倒したまま石川のレフト弾でマッチポイント。ポッロのエースで締めくくりセットを先取した。

 最高のスタートを切ったミラノだったが、ここから形勢が一変する。

 第2セットは、開始間もなくプロツニスキーのエースを皮切りに、石川のバックアタックをブロックで阻止するなどしてペルージャが3連続ブレーク。出鼻をくじかれたミラノは巻き返しに賭け、序盤に2度のタイムアウトを使い切る。しかし、前半に被ブロック4本の厳しい展開のなか、石川が繰り出した技ありのブロックアウトに、エンド最前列に陣取るペルージャのデータチームがこぞって頭を抱えるも、ミラノは終盤にエース2本を浴びてさらに後退。一度ベンチへ下がった石川は、14-22でコートへ戻りエースと後衛からの強打で奮闘するも、8点差が大きくのしかかり試合を振り出しへ戻された。
 
 一進一退のまま中盤を迎えた第3セットは、石川が連続失点に見舞われた後にプロツニスキーのサーブで7点を献上して一気に失速。大量リードを許して2セット目を失い後がなくなった。追い込まれてからの逆襲で幾度も復活劇を演じてきたミラノ。だが、その怖さを知るペルージャに油断はなかった。

 第4セット序盤、反撃のキーマン、石川の攻撃3打を立て続けにブロックで阻止されて勢いを削がれたミラノは、大黒柱に替えてキューバ代表主将のOHオスニエル・メルガレホを起用。細かくブレークを重ね15-15まで巻き返すが、相手のブロックとエースで再び押し返される。終盤にコートへ戻った石川のノールック弾、ポッロのエースで2点差まで追い上げ、レゲルスのブロックアウトで最初のマッチポイントを阻止するも、そこまで。OPベンタラの試合最多24得点目で2敗目を喫したミラノは、決勝への望みをつなぐために4戦目の勝利が不可欠となった。
 
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