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ゴルフ

石川遼が挑む “半径2メートル” のアイアンショット。再び世界で戦うその日を信じ、作り上げる完成形のゴルフ

山西英希

2020.01.14

セルヒオ・ガルシアと同組で回ったラウンドが、石川の意識を大きく変えた。(C)Getty Images

セルヒオ・ガルシアと同組で回ったラウンドが、石川の意識を大きく変えた。(C)Getty Images

 大会2日目、石川は年間ベストスコアとなる62をマークする。そのこと自体も驚異的だが、圧巻だったのはショットの内容だ。スタートの1番パー4では5番アイアンで放った第2打がピンそば1メートルに、12番パー5ではピンまで残り242ヤード地点から3番アイアンで放った第2打を1・5メートルにつけた。さらに圧巻だったのが、最終18番パー5だ。ピンまで残り226ヤード、4番アイアンで放った第2打を1・2メートルにつけた。

「グリーン手前に池があり、フェードボールでショートさせることは避けたかったので、ドローボールで攻めました」
 
 ピンが手前に切ってあったので、少しでも当たりが薄かったり、ドローがかからなければ、ボールはグリーンに乗るどころか、手前の池につかまる状況だった。ただし、ドローボールの場合、ランが多く出るため、グリーンに落ちた後、どうしても転がってしまう。この場合、番手を一つ上げて、比較的グリーンに止まりやすいフェードボールで攻める選択肢もあったが、あえてドローボールにこだわった。いいショットなら、ドロー回転でも止めることができると思ったからだ。相当なプレッシャーがかかる中、しっかりと振り切ることで放たれたボールはピンそば1メートルに落ちると、わずか20センチ程度しか転がらなかった。圧倒的な高さと強烈なスピンでボールを止めたのだ。
 

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