「皇希、まだまだだよ。まだまだ（ベルトは）遠い。あなたの成長は感じた。でも、もっともっと強くならなきゃ。あなたはマリーゴールドの未来のエースになるんじゃないの？」
  　リング上で皇希にそう伝えた青野。インタビュースペースではこんな言葉も発している。

「皇希はまだ感情がよく見えなくて。期待されて、負けなしできて調子乗ってるのかなと。でも、負けて悔しそうな顔してるのを見て、私が期待した時の皇希の顔だなって。もっと悔しい思いをすることで上に行けると思います」

　期待している分だけ言葉は厳しくなる。その厳しさは青野自身がマリーゴールドに感じるものでもある。

　クールなイメージだった青野は、今や「もっと熱く、ギラギラに輝きたい」と言うようになった。８月31日から始まるリーグ戦ではSareeeと同じブロック。その記者会見では、頂点のベルトを団体外の選手が巻いている悔しさを語り「Sareeeを引きずり下ろすしかない」とも。

　黙って試合で魅せる選手から、誰が相手でも黙っていない選手へ。マリーゴールドのトップを目指して、青野未来は変わり続ける。

取材・文●橋本宗洋
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