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競馬

【名馬列伝】稀代の“貴婦人”ジェンティルドンナ。三冠馬オルフェーヴルに臆さない闘志、有終の美を飾った有馬記念…最強牡馬たちとの激闘譜<後編>

三好達彦

2024.09.03

 翌13年、いよいよ”貴婦人”は海外へと打って出る。

 じっくりと休養をとった彼女は、3月末のドバイミーティングに遠征。”ぶっつけ”でドバイシーマクラシック(G1、メイダン・芝2410m)に出走。ブリーダーズカップ・ターフ(米G1)などG1レース4勝の強豪、アイルランドのセントニコラスアビー(St Nicholas Abbey)との争いになり、いったんは並びかけたものの、そこからは一気に突き放されて2着に甘んじた。

 帰国後の宝塚記念(GⅠ、阪神・芝2200m)はゴールドシップの3着、夏の休養を挟んで出走した秋の天皇賞(GⅠ)ではジャスタウェイの2着に敗れたジェンティルドンナ。それまでは岩田康誠を主戦としていたが、連覇がかかるジャパンカップへ臨むにあたって、陣営は短期免許で来日した世界的名手のライアン・ムーアに手綱を託す決断を下した。
 
 この決断が吉と出る。道中はエイシンフラッシュ、トーセンジョーダン、ヴィルシーナを前に見ながら4番手を進むと、手綱を押さえたまま直線へ。そこからじわじわと脚を伸ばして残り300mで先頭に立ち、外から急襲してきた3歳牝馬のデニムアンドルビーをわずかにハナ差抑えてゴール。ジャパンカップ史上初となる連覇を果たしたのだった。

 この年の勝ち鞍はジャパンカップの一つのみだったが、同レースの連覇が強いインパクトを与えることになり、JRA賞最優秀4歳上牝馬のタイトルを獲得した。
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