本格化したモーリスの快進撃は止まらない。初のGⅠ挑戦となった安田記念では、前走から一転した先行策を取り、3番手から直線半ばで抜け出すと追いすがるヴァンセンヌをクビ差退けて快勝。ついに初のビッグタイトルを手に入れた。
春のダメージがなかなか抜けず、休養が長引いたため、秋はマイルチャンピオンシップ(GⅠ)にぶっつけで出走。名手ライアン・ムーアを鞍上に迎えたものの、体調を不安視する向きもあって単勝は4番人気に甘んじた。しかし、いざレースに行くとその不安を一掃し、引っ張り切れない手応えで中団の後ろ目を進むと、直線で外へ進路を取って爆発的な末脚を発揮。一気に先行勢をのみ込むと、2着のフィエロに1馬身1/4差を付けて圧勝。春秋のGⅠを制して、マイル戦線の頂点に立った。
陣営がこの年の締めくくりに選んだのは、再び鞍上にライアン・ムーアに手綱を託して臨む12月の香港マイル(G1)だった。地元である香港には前年の本レース覇者で、1400~1600mのG1レースを4連勝した強豪エイブルフレンド(Able Friend)との一騎打ちと見られた注目の一戦は直線で激闘となり、一度先頭に立ったモーリスをエイブルフレンドが交わすが、それを再びモーリスが差し返すと、猛追して2番手に上がった香港のジャイアントトレジャー(Giant Treasure)を3/4馬身退けて優勝。日本馬の本レース制覇は、2001年のエイシンプレストン、2005年のハットトリックに次ぐ史上3頭目のことだった。
2015年を6戦6勝、うちGⅠ3勝と完璧な成績で終えたモーリスは同年のJRA賞年度代表馬に輝く。短距離馬が年度代表馬に選出されるのは、1998年のタイキシャトル、2013年のロードカナロアに続いて史上3頭目の快挙だった。そしてJRA賞授賞式の壇上でオーナーの吉田和美は、マイル戦線にこだわらず、16年はレース距離を延ばして中距離戦線を狙うプランもあることを明かした。
2016年はドバイターフ(GⅠ、芝1800m)を目指していたが、体調が整わなかったこともあって、それを自重。2度目の香港遠征からスタートとなる。当地のトップジョッキーだった”マジックマン”ことジョアン・モレイラを起用して臨んだチャンピオンズマイル(GⅠ)では、軽く仕掛けただけであっという間に抜け出して、香港のコンテントメント(Contentment)に2馬身差を付けて完勝した。日本と香港を股にかけて、GⅠレース4連勝を達成した。
春のダメージがなかなか抜けず、休養が長引いたため、秋はマイルチャンピオンシップ(GⅠ)にぶっつけで出走。名手ライアン・ムーアを鞍上に迎えたものの、体調を不安視する向きもあって単勝は4番人気に甘んじた。しかし、いざレースに行くとその不安を一掃し、引っ張り切れない手応えで中団の後ろ目を進むと、直線で外へ進路を取って爆発的な末脚を発揮。一気に先行勢をのみ込むと、2着のフィエロに1馬身1/4差を付けて圧勝。春秋のGⅠを制して、マイル戦線の頂点に立った。
陣営がこの年の締めくくりに選んだのは、再び鞍上にライアン・ムーアに手綱を託して臨む12月の香港マイル(G1)だった。地元である香港には前年の本レース覇者で、1400~1600mのG1レースを4連勝した強豪エイブルフレンド(Able Friend)との一騎打ちと見られた注目の一戦は直線で激闘となり、一度先頭に立ったモーリスをエイブルフレンドが交わすが、それを再びモーリスが差し返すと、猛追して2番手に上がった香港のジャイアントトレジャー(Giant Treasure)を3/4馬身退けて優勝。日本馬の本レース制覇は、2001年のエイシンプレストン、2005年のハットトリックに次ぐ史上3頭目のことだった。
2015年を6戦6勝、うちGⅠ3勝と完璧な成績で終えたモーリスは同年のJRA賞年度代表馬に輝く。短距離馬が年度代表馬に選出されるのは、1998年のタイキシャトル、2013年のロードカナロアに続いて史上3頭目の快挙だった。そしてJRA賞授賞式の壇上でオーナーの吉田和美は、マイル戦線にこだわらず、16年はレース距離を延ばして中距離戦線を狙うプランもあることを明かした。
2016年はドバイターフ(GⅠ、芝1800m)を目指していたが、体調が整わなかったこともあって、それを自重。2度目の香港遠征からスタートとなる。当地のトップジョッキーだった”マジックマン”ことジョアン・モレイラを起用して臨んだチャンピオンズマイル(GⅠ)では、軽く仕掛けただけであっという間に抜け出して、香港のコンテントメント(Contentment)に2馬身差を付けて完勝した。日本と香港を股にかけて、GⅠレース4連勝を達成した。
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