コスタノヴァは、エンペラーワケアと同じロードカナロア産駒。ここまでゆったりとしたローテーションで使われ、2023年11月から３連勝で欅ステークス（東京・ダート1400ｍ）を制してオープン勝ち。その後、クラスターカップ（JpnⅢ、盛岡・ダート1200ｍ）で６着に敗れたあとは目の外傷で休養に入ったが、今年２月２日の根岸ステークスを強烈な末脚で差し切り、２着に４馬身差を付けて重賞初制覇を達成した。中２週での臨戦と、レース間隔を詰めて使われるのは初めてとなるが調子落ちはなく、充実の５歳を迎えての快走に期待がかかる。

　また、こちらは新たにレイチェル・キング騎手を新たに鞍上へ迎えるが、前走で手綱をとった横山武史騎手が、このレースではエンペラーワケアに乗り替わっており、両者の駆け引きも注目ポイントとなる。

　ミッキーファイトは４歳の上り馬。昨年はレパードステークス（ＧⅢ、新潟・ダート1800ｍ）で重賞初制覇を飾り、続くジャパンダートクラシック（JpnⅠ）では、勝ったフォーエバーヤングから１馬身1/4差の２着に好走してポテンシャルの高さをアピールした。そして昨年末の名古屋大賞典（JpnⅢ、名古屋・ダート2000ｍ）で古馬陣を降して重賞２勝目を挙げ、ここへ駒を進めてきた。

　先に挙げた２頭とは違い、本馬の鞍上はデビュー２戦目から戸崎圭太騎手が５連続騎乗しており、鞍上が相棒を手の内に入れているのは強調材料。ダート戦線のトップオブトップであるフォーエバーヤングを物差しにすれば、ここで勝ち負けできるだけの能力を持つと推察するのは難しいことではない。
  　以上の３頭による三つ巴が頂上争いを繰り広げる主力とし、それに次いで対抗格に挙げたいのは、先述のペプチドナイル、ガイアフォース（牡６歳／栗東・杉山晴紀厩舎）、ドゥラエレーデ（牡５歳／栗東・池添学厩舎）の３頭。なかでも昨年の本レースで、初のダート戦でありながら２着に食い込んだガイアフォースを強調したい。ちなみに本馬が勝てば、ダート重賞未勝利の馬として初の戴冠となるとのことだ。

　最後に挙げておきたいのが、穴狙いのファン向けの３頭。JBCクラシック（JpnⅠ、佐賀・ダート2000ｍ）で２着したメイショウハリオ（牡８歳／栗東・岡田稲男厩舎）、プロキオンステークス（ＧⅢ、中京・ダート1800ｍ）で１、２着したサンデーファンデー（牡５歳／栗東・音無秀孝厩舎）とサンライズジパング（牡４歳／栗東・音無秀孝厩舎）。音無調教師は定年での引退を目の前にし、これが最後のＧⅠ参戦となる。目いっぱいの仕上げで大駆けを目指しているだけに、サウジ遠征を回避してここへ臨むサンライズジパングは特に軽視は禁物だろう。

文●三好達彦

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