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モータースポーツ

【F1】角田裕毅が「ポイント獲得はとても厳しい」 と新シーズンに慎重な展望…去就については「全ては自分のパフォーマンス次第」

THE DIGEST編集部

2025.03.06

 こうした状況の中で、結果を残すことが求められる角田。この日本人ドライバーに対する世間の興味は、コース上のパフォーマンスだけでなく、去就にも向けられており、今季の出来がF1キャリアの行方を大きく左右すると見る向きは強く、自身も「どうなるかは分からないけど、全ては自分のパフォーマンス次第です」と、これを認めた(オランダのF1専門サイト『RN365』より)。

 ホンダが2026年にレッドブルからアストンマーティンに提携先を移すことで、角田の動きも注目されているが、「(別のチームでキャリアを続けるのか?との問いに)もし、レーシングブルズがまた名前を変えるというのなら(笑)」とジョークで返した角田は、今後もレッドブルでの活動を望むという。

「できることなら、レッドブル・ファミリーに、どんな形であれ残りたいですね。もし、レッドブルで(昇格の)チャンスがあれば、それは素晴らしいことです。でも、もしそれが叶わなかったとしても、レーシングブルズの一員であり続けることはとても嬉しいことです。もう5年もここにいて、チームの人々とも強い絆を感じています」

「ドライバーとして自分自身を成長させ、やりたいことに集中できる環境はとても大事だと思っています。チーム全体が同じ方向を向いていて、みんなのサポートを感じられることは、僕にとって本当に大きな意味を持っています。どんな結果になろうとも、興味深い選択肢が訪れることは確かだと思います。でも、僕の第一の目標は、このチームに留まり、レッドブル・ファミリーの一員であり続けることです」
 今季は完全なチームのリーダーとしてグランプリに臨む角田だが、それはプレッシャーとの戦いでもある。ライバルたちを打ち負かすのも重要だが、とりわけ昨季はF2で活躍して昇格したルーキー、アイザック・ハジャーとのチーム内対決は、絶対に落とすことができないものである。

 20歳のフランス人ルーキーは、「僕と同じ車に乗るのはユウキだけ。だからシーズンが終わった時、唯一比較対象になるのは彼であり、言うまでもなくユウキより速くなりたいと思っている。ただ、同時に現実的でなければならないとも思っている。特にシーズン序盤は、僕には全く経験がないのだから、(角田に勝つことを考えるよりも)彼に頭を下げて学ぶ必要がある」(『MOTORSPORT WEEK』より)と謙虚に語っているが、失うものがない新人が経験豊かな先輩から金星を挙げることを狙ったとしても何らおかしくはない。

 VCARB02の性能次第では、よりハジャーとの対決が脚光を浴びることになるかもしれず、角田にとっては勝って当たり前、負ければ……というハードな立場に置かれる。チームメイトにことごとく勝利してきた過去数シーズン同様、試練を乗り越えて明るい未来を自ら切り拓くことができるか要注目だ。

構成●THE DIGEST編集部

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