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競馬

日本馬が活躍! ダノンデサイルはダービー馬の威厳、ソウルラッシュは香港最強馬から大金星。一方、フォーエバーヤングは“世界の厳しさ”を痛感する結果に【ドバイWCデー】

三好達彦

2025.04.09

ダノンデサイルがドバイシーマクラシックを制した。(C) Getty Images

ダノンデサイルがドバイシーマクラシックを制した。(C) Getty Images

 第8レースのドバイシーマクラシック(G1、芝2410m)には、シンエンペラー(牡4歳/栗東・矢作芳人厩舎)、ダノンデサイル(牡4歳/栗東・安田翔伍厩舎)、チェルヴィニア(牝4歳/美浦・木村哲也厩舎)、ドゥレッツァ(牡5歳/美浦・尾関知人厩舎)の4頭が参戦。ここでは昨年の日本ダービー馬であるダノンデサイルがあまりにも鮮やかな勝利を挙げた。

 レースはシンエンペラーの逃げで始まり、2番手にドゥレッツァ、ダノンデサイルと1番人気のレベルスロマンス(UAE)は中団、チェルヴィニアは後方を進んだ。途中からレベルスロマンスが先頭を奪って馬群を先導し、馬群はスピードを上げながら直線へ。レベルスロマンスがいち早く仕掛けて逃げ込みを図るが、ドゥレッツァが直後に迫る。

 しかしそこへ、中団から外へ持ち出したダノンデサイルが目を見張る鋭さで迫り、一気に先頭へ躍り出る。そして、後方から脚を伸ばすフランスのカランダガンをまったく寄せ付けず、悠々と先頭でゴールへ飛び込んだ。走破タイムは2分27秒05だった。

 ダノンデサイルの安田翔伍調教師は、「待機馬房や装鞍所では、ちょっと牝馬に対して反応したり、集中力を欠く面がありましたが、パドックで前の馬と離して寂しがらせて、意識的にイレ込ませて集中力を出すようにしたら、馬場に出たときにはジョッキーも集中していたということでした」と、レース前の工夫を明かした。手綱をとった戸崎圭太騎手は、「跨ったときは少し興奮していましたが、ゲートでは落ち着いていましたし、レースも良い内容で走れたと思います」と、スタッフから受け取ったバトンを見事に勝利へと結びつけた。

 結果として、やや時計がかかる馬場コンディションがフィットした要素はあるのだろうが、これから海外遠征、特に欧州へ向かう機会があれば心強い後押しになる。ダービー馬の完全復活に期待は大きく広がっていくだろう。

 なお、ドゥレッツァは3着、チェルヴィニアは6着、シンエンペラーは7着だった。
 
 メインレースのドバイワールドカップ(G1、ダート2000m)には、ウィルソンテソーロ(牡6歳/美浦・高木登厩舎)、ここがラストランとなるウシュバテソーロ(牡8歳/美浦・高木登厩舎)、フォーエバーヤング(牡4歳/栗東・矢作芳人厩舎)、ラムジェット(牡4歳/栗東・佐々木晶三厩舎)の4頭が出走。2月のサウジカップ(G1)でロマンチックウォリアーを倒し、ロンジンワールドベストレースホースランキングで世界トップに立つフォーエバーヤングが単勝オッズ1.1倍と断然の主役に推されてレースを迎えた。

 しかしここでは、悪い意味での番狂わせが起きた。好スタートを切ったフォーエバーヤングだったが、次々と他馬に前へ入られて4番手に控えざるを得なくなる。それでも前々で踏ん張っていたが、第3コーナー付近からズブさを見せて、鞍上の手が激しく動く。

 そして迎えた直線。8番人気のミクスト(米国)と3番人気のウォークオブスターズ(UAE)の2頭が後続を離して叩き合いに入り、フォーエバーヤングも盛り返して追撃に入るが、前との差はなかなか詰まらない。そこへ目の覚めるような末脚を繰り出した9番人気のヒットショー(米国)が粘るミクストを一気に交わしてゴール。フォーエバーヤングは3着に入るにとどまった。
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