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競馬

混戦必至な春の盾は一昨年の覇者ジャスティンパレスの復活走に期待! 次位争いで浮上する意外な“穴馬”は?【天皇賞(春)】

三好達彦

2025.05.03

 そこで今回の主軸には、過去実績を素直に評価してジャスティンパレスとしたい。一昨年の天皇賞(春)以来、勝ち鞍から長く遠ざかっているが、常に古馬の一線級を相手に好走を続けてきた能力と安定感は一枚上で、10着に大敗した昨年の宝塚記念(GⅠ)は重馬場が堪えたもの。今季初戦の大阪杯(GⅠ)は適距離より短い2000mを承知で使ったもので、天皇賞を目標としたひと叩きと理解すべきだろう。

 記者会見で杉山調教師は、「距離やコースは実績が出ていますし、そこから2年たっていますが、もう一度やれるのではないかと思っています。勢いという意味では当時の方があるのかもしれないですが、そこから本当に強いメンバーと戦ってきていますし、力が落ちているという印象は持ってはいないです」と語り、復活走に期待を寄せる。底力を信頼して、本馬を主軸としたい。ちなみに隔年で本レースを制したのは1993、95年のライスシャワーのみである。
 
 対抗格には穴っぽい一頭でビザンチンドリーム(牡4歳/栗東・坂口智康厩舎)を取り上げたい。昨年は、デビュー2戦目となるきさらぎ賞(GⅢ、芝1800m)を後方一気の競馬で、のちの東京新聞杯(GⅢ)勝ち馬であるウォーターリヒトをハナ差抑えて優勝した。その後、春のクラシックでは苦戦を続けたが、菊花賞では勝ち馬から0秒5差の5着に健闘。今年はアメリカJCC(GⅡ)を6着としたあと、サウジアラビアに遠征してレッドシーターフ(GⅡ、キングアブロゥルアジーズ・芝3000m)を制して重賞2勝目を挙げた。

 坂口調教師は記者会見で、「デビュー前から心肺機能が高く、長い距離はいいのではないかと思っていました。海外にちょうどいい番組があったので行くことになりましたが、遠征がこの馬をさらに強くするようなところはあると思います」と、海外遠征がダメージよりもタフさをもたらしたことをコメント。1週前追い切りはまだ動きが重苦しかったが、最終追い切りは軽めながら力強さが加わり、遠征の反動は感じられない。中型で無駄肉がない馬体はステイヤーらしく、その晩成の血が開花することを期待して2番手に推す。

 以下、3番手はヘデントールとし、4番手以下は順不同でサンライズアース、ショウナンラプンタ(牡4歳/栗東・高野友和厩舎)、ハヤテノフクノスケ、ブローザホーンまでを押さえとしたい。

文●三好達彦

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