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ラグビー

圧巻チャージ→歓喜を呼ぶ連続攻撃! 日本代表新時代の主役候補ディアンズが魅せた覚醒プレーの舞台裏【ラグビー】

向風見也

2025.07.13

チームの課題を前半のモメンタムの作り方だと語るディアンズ。今後の代表戦で修正を図りたい。(C) Getty Images

チームの課題を前半のモメンタムの作り方だと語るディアンズ。今後の代表戦で修正を図りたい。(C) Getty Images

 エディー・ジョーンズヘッドコーチ率いるいまのジャパンは、約9年ぶりに始動した昨季をテストマッチ4勝7敗と負け越していた。以前より若返った隊列にあって、ディアンズは主軸を担う。2027年にオーストラリアで開催されるワールドカップを見据え、組織の現在地を語る。

「後半は、いいプレーができている。前半のスタートにモメンタム(勢い)を作るプランが必要かなと。色々と見て…(再考したい)」

 中学2年で母国ニュージーランドから来日し、千葉の流通経済大学柏高で一気に背を伸ばした。その折から大器と謳われた。

 最終学年の春には、新型コロナウイルスの感染拡大と強制的なステイホーム習慣に見舞われた。しばらくは家で「プレステ」三昧も、プロのS&Cコーチだった父のグレッグさんに「トレーニング、しようか」と尻を叩かれてから日常を変えた。

「コロナもロックダウンもコントロールできない。トレーニングでちょっとでも楽しく生きられるように…と」

 部屋でできる自重での鍛錬を重ねながら、淡々と己と向き合う人間性を作り上げたのである。
 

「(現在は)自分がコントロールできることだけに集中してやっていくというマインドセットでいます」

 高卒後は大学を経ず、現東芝ブレイブルーパス東京とサインした。代表デビューは2021年。国内トップの公式戦デビューを果たす前のことで、まだ19歳だった。23年にはフランスで、21歳にしてワールドカップに初出場した。

 当時のジェイミー・ジョセフヘッドコーチには、フィジカル面でのタフに要求された。大舞台でのレギュラー定着には至らず、悶々とした。

 その思うに任せぬ経験を肥やしに、体制刷新後のハードワークへ没頭する。

「ジェイミーさんの時は僕が一番、若くて、厳しくしてくれていた。強度の高い練習で、経験がないからミスを。それをすごく言われ(指摘され)ました! …その時は嫌だったんですけど、いま考えたら自分の成長のためにしてくれていたのかなと思います」

 今回の代表ツアーに先んじて、ブレイブルーパスで国内リーグワンの2連覇を達成。ファイナルを制した6月1日には、会場の国立競技場での公開プロポーズで話題を集めた。今夏は母国からスーパーラグビーに加盟する、ハリケーンズへの期限付き移籍を発表した。「自分のキャリアにとっていいチャレンジになる」と進歩を楽しむ。

取材・文●向風見也(ラグビーライター)

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