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ラグビー

伝統国ウェールズをスクラムでねじ伏せた!身長172センチの小兵FW紙森陽太が代表デビュー戦で魅せた執念【ラグビー】

向風見也

2025.07.11

代表デビュー戦で会心のプレーを見せた紙森。(C) Getty Images

代表デビュー戦で会心のプレーを見せた紙森。(C) Getty Images

 ラグビーでウェールズ代表を驚かせた。

 近隣の最高気温34度と、先方の来日前からの暑熱対策が無力化するようなミクニワールドスタジアム北九州で、日本代表が勝った。国際統括団体のワールドラグビーが示す世界ランクでは向こうが12位から14位に下落する一方、ジャパンは13位から12位に上昇した。

【動画】日本が伝統国から2019年以来の勝利! ウェールズ戦ハイライト
 欧州の伝統国をびっくりさせた要素は、天候だけではない。

 8対8で組み合う攻防の起点は、本来ならばウェールズ代表が生命線としていた。巨漢がライバルを押しつぶすスタイルは、他の強豪を苦しめていた。
 

 しかし今回は、本数を重ねるごとにホスト国が優勢になった。

 最前列のスターターの平均身長で7.7センチ、平均体重で9.6キロも下回るなか、膝が芝につきそうな姿勢、人と人の隙間に頭を刺しながらの左回旋で手こずらせた。

 2点差を追う後半28分頃には、敵陣10メートルエリア左での自軍ボールを理想の形で制した。ペナルティーキックを奪取。勝ち越したのはその2分後だ。

「あそこで(反則を)取れたことで、流れを掴めたと思います。常に押していくマインドでいました。(姿勢の)高い相手に、いつもと変わらない低さで行けたのがよかったです」

 こう話すのは紙森陽太。せり上がった側についた背番号1は、身長172センチ、体重105キロと小柄も強靭である。

 この午後に代表デビューを果たした。担当アシスタントコーチで元ニュージーランド代表のオーウェン・フランクスに「いいスクラムだった」と讃えられた。鋭いタックルと相まってMVP級と評された。

 トップレベルでは50~60分程度で交替するのが一般的なフォワード第1列にあって、原田衛、竹内柊平とともにフルで出た。

 着替えてホテルに戻れば疲労感にさいなまれるものの、ノーサイド直後の取材エリアでは気丈に振る舞っていた。

「タフでしたけど、練習のほうがきつい印象がありました」

 6月中旬からあった日本代表の宮崎合宿では、午前中に2部練習を済ませ、午後にはさらに別なメニューに励んできた。
 
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