これまで企業スポーツの理念として、「社員の福利厚生や士気高揚。地域への還元」という言葉がよく挙げられていた。この理念が、きれいごとに聞こえることがあった。また、こうした考えが、トップリーグの発展を阻害しているとの見方もあった。
しかし、分社化問題で明らかになったのは、建前でなく企業理念としてスポーツで収益を上げることを考えていない複数の会社が存在するということだった。
分社化して独立採算で運営できるようになれば、企業の業績が悪くなってもバレー部は存続できるという意見もあるが、SVリーグの多くのチームは「売上高」の多くを広告宣伝費や福利厚生費で賄っているのが実情。本当の意味で、独立採算で自立しなければ、母体企業の業績が悪くなれば存続は危うくなる。
24-25年シーズンにV1のほとんどのチームはSVリーグのライセンス申請に向けて準備を進めているが、27-28年シーズンからの「売上高」6億円に対応できるのか、社内で慎重に議論を重ねている企業もある。
動き始めた新しいリーグを前に、独自色を出そうと舵を切っているチームも出て来た。
「強くて面白いチーム」をチームカラーに掲げるのが、V1男子のパナソニック パンサーズだ。
7月2日には大阪の笑いの殿堂、吉本興業のなんばグランド花月で、OBの福澤達哉さんを含めた11人が「もじゃ吉田の新喜劇どうでしょう?」に出演。アマチュアのバレーボールチームを題材にした内容で、舞台上でコントや実技を披露し、満席の新喜劇ファンとバレーボールファンを笑いの渦に包んだ。
元日本代表のエースで主将も務めた清水邦広は「せっかく大阪を舞台にバレーをさせていただいているので、お笑いとバレーボールを盛り上げていきたい」と、異業種とのコラボに意欲を示した。
その一方で、今季からVリーグに参入するチームには戸惑いの声もある。
「参入するまで新リーグ構想を知りませんでした」というのは、22年10月にS3ライセンスを取得し今季からV3女子に参戦する倉敷アブレイズの鈴木秀生監督。トップカテゴリーのSVを目指すが、突きつけられたハードルは高い。それでも、「我々のチームは地域のため、子供たちのために母体を築きたいと考えています。出来ることなら上(SVリーグ)を目指したいのですが、現実問題としては資金面で難しいので、時間をかけて下から順番に一歩ずつやっていけたらいいかなと考えています。地域の方々に認知していただいて、応援されて強くなるようなチームを作りたいと思います」と、チームの基盤作りに向け、前を見据える。
岡山県内では、企業チームではない岡山シーガルズが2006年から活動をしており、スポンサー集めなどで重複する可能性もある。母体企業の「秀栄システムテクノ」社長を兼ねる鈴木監督は「シーガルズさんからも運営方法などを学ばせていただき、岡山のバレー界を盛り上げたい」と相乗効果に期待を寄せる。
しかし、分社化問題で明らかになったのは、建前でなく企業理念としてスポーツで収益を上げることを考えていない複数の会社が存在するということだった。
分社化して独立採算で運営できるようになれば、企業の業績が悪くなってもバレー部は存続できるという意見もあるが、SVリーグの多くのチームは「売上高」の多くを広告宣伝費や福利厚生費で賄っているのが実情。本当の意味で、独立採算で自立しなければ、母体企業の業績が悪くなれば存続は危うくなる。
24-25年シーズンにV1のほとんどのチームはSVリーグのライセンス申請に向けて準備を進めているが、27-28年シーズンからの「売上高」6億円に対応できるのか、社内で慎重に議論を重ねている企業もある。
動き始めた新しいリーグを前に、独自色を出そうと舵を切っているチームも出て来た。
「強くて面白いチーム」をチームカラーに掲げるのが、V1男子のパナソニック パンサーズだ。
7月2日には大阪の笑いの殿堂、吉本興業のなんばグランド花月で、OBの福澤達哉さんを含めた11人が「もじゃ吉田の新喜劇どうでしょう?」に出演。アマチュアのバレーボールチームを題材にした内容で、舞台上でコントや実技を披露し、満席の新喜劇ファンとバレーボールファンを笑いの渦に包んだ。
元日本代表のエースで主将も務めた清水邦広は「せっかく大阪を舞台にバレーをさせていただいているので、お笑いとバレーボールを盛り上げていきたい」と、異業種とのコラボに意欲を示した。
その一方で、今季からVリーグに参入するチームには戸惑いの声もある。
「参入するまで新リーグ構想を知りませんでした」というのは、22年10月にS3ライセンスを取得し今季からV3女子に参戦する倉敷アブレイズの鈴木秀生監督。トップカテゴリーのSVを目指すが、突きつけられたハードルは高い。それでも、「我々のチームは地域のため、子供たちのために母体を築きたいと考えています。出来ることなら上(SVリーグ)を目指したいのですが、現実問題としては資金面で難しいので、時間をかけて下から順番に一歩ずつやっていけたらいいかなと考えています。地域の方々に認知していただいて、応援されて強くなるようなチームを作りたいと思います」と、チームの基盤作りに向け、前を見据える。
岡山県内では、企業チームではない岡山シーガルズが2006年から活動をしており、スポンサー集めなどで重複する可能性もある。母体企業の「秀栄システムテクノ」社長を兼ねる鈴木監督は「シーガルズさんからも運営方法などを学ばせていただき、岡山のバレー界を盛り上げたい」と相乗効果に期待を寄せる。