●サム・グリーン（静岡ブルーレヴズ／スタンドオフ／178センチ・85キロ／30歳）

　オーストラリア出身。2016年に所属の現地レッズでは、元日本代表の五郎丸歩さんとともにプレーしたこともある。来日４年目の2019年に加入のヤマハ発動機ジュビロ（現ブルーレヴズ）は、その五郎丸さんが長らく拠点としたクラブでもある。

　果敢に仕掛ける金髪のプレーメーカーは、ずっと「（日本代表入りを）ゴールだと考えてきました」。2020年のウイルス禍による一時帰国などもあってなかなか願いが叶わなかったが、資格取得の条件である「連続居住５年以上」が「連続協会登録５年以上」となったことでこのほどチャンスを掴んだ。

　６月16日からの宮崎合宿では、実戦練習で好パスを連発。代表デビューへの可能性が高まる中、声を弾ませる。

「わくわくしています。まずはここでの時間を楽しむ。そしてプレーする機会があれば100パーセントの自分を出したい」
  ●ハラトア・ヴァイレア（クボタスピアーズ船橋・東京ベイ／フランカー／187センチ・105キロ／26歳）

　生まれ育ったトンガでラグビーと出会った。早々にニュージーランドはオークランドの関係者に注目されたが、15歳で渡航したのは日本だった。

　全国大会と無縁の日体大柏高３年時に高校日本代表となり、日体大時代も20歳以下日本代表、ジュニア・ジャパンと年代別代表に名を連ねた。フォワード第3列、センター、フルバックと複数のポジションで持ち前の突破力、スティールやオフロードパスの技術を発揮してきた。

　スピアーズ入り３シーズン目の今季は、端側のウイングに主戦場を移して第７節のハットトリックなど計11トライをマーク。ランのほか、高いキックの捕球でも持ち前の身体能力を活かした。

　ブリーチした髪を色の変わるシャンプーで紫にする新たな切り札は、クリスチャンらしく「日本のために、家族のために、チームのために、その前に、神様のために（頑張る）」と宣言する。

取材・文●向風見也（ラグビーライター）
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