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食と体調管理

「不可能は可能性だ」たゆまぬ向上心と探求心でパラ・クロスカントリースキー日本代表を牽引する新田佳浩の強さと食生活

松原孝臣

2023.01.05

写真提供:日立ソリューションズ

写真提供:日立ソリューションズ

--食材としてのきのこの印象を教えてください。きのこはお好きでしょうか?

 はい。岡山県にいたときは自宅で食べるために栽培していた椎茸を天日干しにして煮物などでよく食べていました。

 そのおかげできのこは独自の旨味が出るということをすごく感じていて、いまでも日本で味噌汁を作るときには冷凍したきのこを入れますし、食事の副菜の一品としてきのこを調理するなど積極的に食べるようにしています。

 食物繊維を取れる食材なのでサラダにも加えたり、色々な調理法で食べる機会は多いですね。北欧によく遠征に行くのですが、あちらのスーパーで売られている野菜は他国から輸入されたものが多くて正直「食べて大丈夫かな」と思うような色をしている野菜売られています(笑)

 きのこならマッシュルームがよく売られていますし、海外で自炊するときに安心して調理できますね。

 日本ではきのこが安定して供給されていて、旨味が強くて、これからの時期は鍋に入れて食べますし、夏ならカレーなどにも使えてレパートリー豊富で便利ですよね。

--キノコは栄養面が高く低カロリーです。腸内環境の改善の働きもありますが、ご存じだったでしょうか。

 知っています。腸内環境を整えるという意味でも非常に重要な役割を果たしていると思うので、子供たちにも積極的に食べさせるようにしています。シンプルにバター醤油で炒めると、「この甘みとしょっぱさがおいしい」と言って食べてくれます。
 
■決めていた引退をやめた理由

――2022年3月、7度目のパラリンピック、北京大会に出場しました。終わってどのような思いがあったのでしょうか。

 北京が終わった後は完全に選手としてはやめようと思っていました。帰国して自主隔離期間で成田空港近くのホテルにいたとき、ある選手から「新田さん、ほんとうにやめるんですか?」と聞かれて、自分自身はそう思っているという話をしたら、「続けてほしい」と言われました。また、他の選手から一緒にトレーニングしたいしコーチングも含めてやってほしいと切望されて考えました。

 今までは競技者としてどれだけパフォーマンスを高められるかにフォーカスしてきたのですが、他の選手たちであったり、これからやりたいと思っている選手だったり、彼らが世界に近づいていくためにアプローチしていかないといけないんじゃないか、そういう立場に変わってきたんだなって感じました。
 

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