モナコでの２シーズン目を送っている南野拓実だが、ここまでの歩みは順調そのものであり、16試合でプレーして５得点４アシスト。得点ランキングでは、リーグ全体で７位タイにつけている。

　昨季は1500万ユーロ（約24億円）という高額な移籍金でリバプールから加入し、大きな期待をかけられていたものの、チームにフィットできず控えに甘んじて、最終的に公式戦22試合出場・３得点５アシストという不甲斐ない結果に終わっていたが、レッドブル・ザルツブルク時代のボスであるアディ・ヒュッター新監督の下で調子を取り戻すと、チーム内での存在感が増し、前述のような結果を出した。

　今季、３度（アレクサンドル・ゴロビンに次ぐ２番目の多さ）もチームのMVPに選出され、８月のリーグアン最優秀選手も受賞した日本人アタッカーに対しては、現地メディアも高い評価を下しており、日刊紙『Ouest-France』は「リバプールからフランスに到着し、最初の難しい１年の後、ようやく適応した」と南野を評し、「ゴロビンとともに前半戦のリーグアン・ベスト11に選ばれてもおかしくなかった」とも綴っている。
  　サッカー専門サイト『maxifoot.fr』は、前半戦のリーグアンを総括する上で、各ポジションの優秀選手をセレクト。５人の攻撃的MFの中に南野も含まれ、「リーグで２番目に得点数の多いモナコでは、ゴロビンと南野が目立った。後者の日本人選手は、失敗した最初のシーズンを経て、ヒュッター監督到来以降は５ゴール４アシストを記録し、再び輝きを取り戻した」と総括した。

　一方、『90min』では、「最も決定的な選手トップ７」の４位にモナコの背番号18はランクイン。「南野の覚醒は、かなり意外で華々しいものだった。この日本代表選手はヒュッター監督の下で、セカンドストライカーとして大きな自信をつけた。その証拠として、ウインガー出身の彼は、得点と同じくらいアシストも記録し、非常に多様なプレースタイルを示している」と、寸評もポジティブなものとなっている。

　続いてモナコのクラブ専門サイト『LA DIAGONALE』は、各選手の平均採点を算出してランキングを作成。南野はゴロビン（5.80）に次ぐ、チーム２番目タイとなる「5.69」で、同メディアは彼の前半戦を「挽回」と表現。「モナコは彼に1500万ユーロをかけたが、その最初のシーズンは完全な失敗だった」と昨季を振り返り、以下のように続けた。