解任されたルチャーノ・スパレッティの後釜として、新たにイタリア代表監督への就任が確定的とされていたクラウディオ・ラニエリだったが、6月10日、FIGC(イタリア・サッカー連盟)に断りを入れていたことが明らかになった。
【動画】イタリア代表が臨んだW杯予選、ノルウェー戦とモルドバ戦のハイライト!
国内外の多くのクラブを率いてきた経験と実績豊富な73歳は、昨季まで監督を務めたローマで新たに「顧問」に就任しており、「この新しい任務に全力で取り組むと自分自身で決めた。ダン・フリードキン氏(ローマのオーナー)からは全面的なサポートを得ている」と、自身の身の振り方を明かしたうえで、以下のように代表監督のオファーについて言及している。
「代表チームからのオファーは光栄だった。(FIGCの)ガブリエレ・グラビーナ会長にも感謝しているが、私はローマでの役職に全力を注ぐと決めた。代表監督についてフリードキン氏からは、私がいかなる決断を下そうとも理解を示すということだったが、最終的な決断は私自身が下した」
一時は「アッズーリ(イタリア代表の愛称)」の指揮官とローマでの業務という「二足のわらじ」に意欲的だったとされるラニエリだが、ここにきて翻意したことは、スポーツ紙『Gazzetta dell Sport』によれば「突然のことだった」という。それまで話は順調に進んでおり、FIGCが禁止しているクラブと代表との「兼任」も、ローマではあくまでもフリードキン会長の個人顧問であって、スタッフとして登録されていないということから、唯一の懸念もクリアされていた。
実際、FIGCとローマの間では覚書が作成され、代表チームでの業務日程の明確化、どちらかの業務に就いている際にはもう片方のことについての発言は控えること、ロゴやユニホームを使用しないこと、などが取り決められており、「制度上は何の問題もなく、兼任は可能な状態だった」(同メディア)。
しかし、そこから急転直下で破談となったのは、フリードキン家が示した「わずかな不安や懸念」だった。それは、ローマ・サポーターの反応だという。今季限りでローマの監督を退任したラニエリは、後任としてアタランタからジャン・ピエロ・ガスペリーニを招聘するのに大きな役割を果たすなど、すでにローマの新プロジェクトの「旗振り役」として仕事を始めているが、その矢先の代表監督就任のニュースはロマニスタを怒らせ、SNSでは「裏切り者」といった辛辣な言葉が彼に浴びせられた。
「多くの者は、『保証人』の役割を担うラニエリが、ローマでの仕事に専念できなくなり、ガスペリーニ新監督や新プロジェクトを守れなくなるのではと危惧した。また、代表監督になれば、ローマ所属の選手にも影響を与える立場になるため、ラニエリの中立性や自由な動きが損なわれるのではないかとの懸念も出ていた」
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国内外の多くのクラブを率いてきた経験と実績豊富な73歳は、昨季まで監督を務めたローマで新たに「顧問」に就任しており、「この新しい任務に全力で取り組むと自分自身で決めた。ダン・フリードキン氏(ローマのオーナー)からは全面的なサポートを得ている」と、自身の身の振り方を明かしたうえで、以下のように代表監督のオファーについて言及している。
「代表チームからのオファーは光栄だった。(FIGCの)ガブリエレ・グラビーナ会長にも感謝しているが、私はローマでの役職に全力を注ぐと決めた。代表監督についてフリードキン氏からは、私がいかなる決断を下そうとも理解を示すということだったが、最終的な決断は私自身が下した」
一時は「アッズーリ(イタリア代表の愛称)」の指揮官とローマでの業務という「二足のわらじ」に意欲的だったとされるラニエリだが、ここにきて翻意したことは、スポーツ紙『Gazzetta dell Sport』によれば「突然のことだった」という。それまで話は順調に進んでおり、FIGCが禁止しているクラブと代表との「兼任」も、ローマではあくまでもフリードキン会長の個人顧問であって、スタッフとして登録されていないということから、唯一の懸念もクリアされていた。
実際、FIGCとローマの間では覚書が作成され、代表チームでの業務日程の明確化、どちらかの業務に就いている際にはもう片方のことについての発言は控えること、ロゴやユニホームを使用しないこと、などが取り決められており、「制度上は何の問題もなく、兼任は可能な状態だった」(同メディア)。
しかし、そこから急転直下で破談となったのは、フリードキン家が示した「わずかな不安や懸念」だった。それは、ローマ・サポーターの反応だという。今季限りでローマの監督を退任したラニエリは、後任としてアタランタからジャン・ピエロ・ガスペリーニを招聘するのに大きな役割を果たすなど、すでにローマの新プロジェクトの「旗振り役」として仕事を始めているが、その矢先の代表監督就任のニュースはロマニスタを怒らせ、SNSでは「裏切り者」といった辛辣な言葉が彼に浴びせられた。
「多くの者は、『保証人』の役割を担うラニエリが、ローマでの仕事に専念できなくなり、ガスペリーニ新監督や新プロジェクトを守れなくなるのではと危惧した。また、代表監督になれば、ローマ所属の選手にも影響を与える立場になるため、ラニエリの中立性や自由な動きが損なわれるのではないかとの懸念も出ていた」