雨による1時間7分の中断があった影響で第4試合の終了が大会史上最も遅い午後10時46分となった大会第4日。選手個人ではやはり春夏連覇を狙う横浜に好素材が多かった。
まず、さすがの投球を見せたのが先発を任せられた織田翔希(2年)だ。序盤はストレートをとらえられるシーンが多く、本来の調子と比べると少し不安定に見えたが、それでも最速149キロをマークするなど力を入れた時のボールの勢いは素晴らしいものがある。春まではあまり投げていなかったスライダー、フォークも精度と質には改善の余地があるものの、球種が増えたことで組み立てのパターンも多彩になった。雨による長時間の中断があっても自分のリズムを崩さず、大舞台で力を発揮できるのも2年生離れしていると言えるだろう。
横浜の3年生では阿部葉太(外野手)、奥村頼人(投手兼外野手)などの注目度が高いが、この日、彼ら以上に輝きを見せたのが為永皓(三塁手)だ。1回の守備ではボテボテのゴロに素早い反応を見せると、素手で捕球してそのままジャンピングスローでアウトにする見事なプレーを披露。その後も難しいバウンドのゴロを難なく処理し、正確な送球でアウトにするシーンもあり、サードの守備に関しては高校生ではトップクラスであることは間違いない。
打撃でも第1打席でいきなりライトへのツーベースを放つと、第3打席にもレフト前に運んでマルチヒットを記録。鋭い振り出しのスウィングで速いボールに力負けせず、変化球への対応力も高い。今年の高校生サードは目立つ選手が少ないだけに、U-18侍ジャパンに選ばれる可能性も高いだろう。 他の試合では東洋大姫路がさすがの力を見せたが、中でも目立ったのが高畑知季(3年・遊撃手)と白鳥翔哉真(3年・外野手)の2人だ。高畑はショートの守備で軽快かつ堅実なプレーを連発すると、打撃では1安打に終わったものの同点の7回に決勝のタイムリーツーベースを放つ活躍を見せた。167㎝と小柄でもパンチ力は十分で、将来的には外崎修汰(西武)のような内野手になることが期待できそうだ。
白鳥は兵庫大会で打率.680をマークした左の巧打者。第1打席でいきなりライトへタイムリーを放つと、7回にはダメ押しとなる2本目のタイムリーをレフトへ運び2安打2打点と4番としての役割を果たした。下半身の強い安定したスウィングで変化球に崩されることも少なく、打撃技術の高さが光る。守備、走塁面でレベルアップしてくれば面白い存在になりそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
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打撃でも第1打席でいきなりライトへのツーベースを放つと、第3打席にもレフト前に運んでマルチヒットを記録。鋭い振り出しのスウィングで速いボールに力負けせず、変化球への対応力も高い。今年の高校生サードは目立つ選手が少ないだけに、U-18侍ジャパンに選ばれる可能性も高いだろう。 他の試合では東洋大姫路がさすがの力を見せたが、中でも目立ったのが高畑知季(3年・遊撃手)と白鳥翔哉真(3年・外野手)の2人だ。高畑はショートの守備で軽快かつ堅実なプレーを連発すると、打撃では1安打に終わったものの同点の7回に決勝のタイムリーツーベースを放つ活躍を見せた。167㎝と小柄でもパンチ力は十分で、将来的には外崎修汰(西武)のような内野手になることが期待できそうだ。
白鳥は兵庫大会で打率.680をマークした左の巧打者。第1打席でいきなりライトへタイムリーを放つと、7回にはダメ押しとなる2本目のタイムリーをレフトへ運び2安打2打点と4番としての役割を果たした。下半身の強い安定したスウィングで変化球に崩されることも少なく、打撃技術の高さが光る。守備、走塁面でレベルアップしてくれば面白い存在になりそうだ。
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