2回戦の3試合が行われた夏の甲子園、大会第7日。どの試合も終盤までロースコアの接戦という展開となったが、最も強いインパクトを残したのは第1試合に登場した山梨学院のエース・菰田陽生(2年・投手)だった。
194cm・100kgという高校生離れした体格で、春のセンバツではリリーフで3イニングのみの登板ながら、最速152キロを計時。続く関東大会の叡明戦ではストレートのみで8者連続三振という離れ業も演じている。
この日は先発登板ということで少し出力は抑えめだったが、それでも最速は147キロをマークすると、6回までノーヒットピッチングを披露。7回にタイムリーを浴びて1点を失い降板したものの、しっかり試合を作ってチームの勝利に貢献した。春と比べてもボールの角度がアップしたように見え、140キロ前後でも打者を差し込むことができるのが持ち味だ。
長打力が売りの打撃はノーヒットに終わったが、それでも鋭い当たりのファウルを放ってパワーがあるところを見せている。変化球や打撃の対応力などは課題が残るものの、スケールの大きさは抜群だけに次戦以降もその投打に注目してもらいたい。 山梨学院でもう一人目立ったのが万場翔太(3年・二塁手)だ。第2打席でセンター前ヒットを放つと、1対1の同点で迎えた7回には決勝のタイムリーをレフト前に弾き返し、2安打1打点の活躍でチームを勝利に導いた。昨年から不動のレギュラーであり、上背はなくても鋭い振り出しとパンチ力が光る。セカンドの守備も捕球、送球ともに堅実で見ていて安心感がある印象だ。大学などでさらに力をつければ将来的には面白い存在になりそうだ。
第2試合、第3試合はいずれも完封ゲームとなったが、特に素晴らしかったのが第3試合でチームを23年ぶりの夏の甲子園勝利に導いた広瀬賢汰(3年・投手)だ。130キロ台後半のストレートと多彩な変化球を武器に3回までは一人の走者も許さないパーフェクトピッチングを披露。4回以降は走者を背負う場面が多かったが、最後まで落ち着いた投球で失点を許さず、被安打6、5奪三振で無四球完封勝利をマークした。
どの球種でもフォームが変わらず、あらゆるパターンで打ち取れるのが持ち味だ。また、4番を任せられている打撃でも5回に貴重な2点タイムリーを放ち、役割をしっかり果たしている。エース・4番・主将というまさに大黒柱として、次戦以降もチームの命運を担う存在となるだろう。
構成●THE DIGEST編集部
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長打力が売りの打撃はノーヒットに終わったが、それでも鋭い当たりのファウルを放ってパワーがあるところを見せている。変化球や打撃の対応力などは課題が残るものの、スケールの大きさは抜群だけに次戦以降もその投打に注目してもらいたい。 山梨学院でもう一人目立ったのが万場翔太(3年・二塁手)だ。第2打席でセンター前ヒットを放つと、1対1の同点で迎えた7回には決勝のタイムリーをレフト前に弾き返し、2安打1打点の活躍でチームを勝利に導いた。昨年から不動のレギュラーであり、上背はなくても鋭い振り出しとパンチ力が光る。セカンドの守備も捕球、送球ともに堅実で見ていて安心感がある印象だ。大学などでさらに力をつければ将来的には面白い存在になりそうだ。
第2試合、第3試合はいずれも完封ゲームとなったが、特に素晴らしかったのが第3試合でチームを23年ぶりの夏の甲子園勝利に導いた広瀬賢汰(3年・投手)だ。130キロ台後半のストレートと多彩な変化球を武器に3回までは一人の走者も許さないパーフェクトピッチングを披露。4回以降は走者を背負う場面が多かったが、最後まで落ち着いた投球で失点を許さず、被安打6、5奪三振で無四球完封勝利をマークした。
どの球種でもフォームが変わらず、あらゆるパターンで打ち取れるのが持ち味だ。また、4番を任せられている打撃でも5回に貴重な2点タイムリーを放ち、役割をしっかり果たしている。エース・4番・主将というまさに大黒柱として、次戦以降もチームの命運を担う存在となるだろう。
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