いよいよ日本時間10月1日(現地9月30日)からMLBのポストシーズンが開幕する。ここでは、アメリカン・リーグの2カードの注目ポイントを紹介する。
◎ヤンキース×レッドソックス
▼全米注目の“宿命のライバル対決”
日本ではドジャース一色だが、アメリカで最も注目を集めているワイルドカード・シリーズの組み合わせは間違いなくこの組み合わせ。MLB、いや北米スポーツ全体でも屈指のライバルがいきなり激突することになった。
よく知られているように、両軍の因縁は100年以上前に遡る。1919年、当時強豪だったレッドソックスがベーブ・ルースを金銭トレードでヤンキースへ放出。その後、ヤンキースはルースの活躍により球界最強の名門にのし上がったのとは対照的に、レッドソックスは86年間も世界一から遠ざかり、“バンビーノの呪い”という都市伝説が生まれた。
だが、2004年にレッドソックスがヤンキースとのリーグ優勝決定シリーズで0勝3敗から奇跡の逆転勝ちを収め、そのまま世界一へ。“呪い”を解いたレッドソックスは07年、13年、18年にも頂点に立ち、21世紀以降の世界一回数ではヤンキースを上回る。
プレーオフでの直接対決でも、18年の地区シリーズ、21年のワイルドカード・ゲームどちらもレッドソックスが勝利。今季の直接対決も9勝4敗とレッドソックスが勝ち越している。ヤンキースにとっては、ホーム開催の今回のワイルドカード・シリーズは“絶対に負けられない戦い”になる。
▼まさに力と力の対決―ジャッジvsクローシェイ
レッドソックスの初戦先発はギャレット・クローシェイ。今季、ホワイトソックスから加入した本格派左腕は18勝5敗、防御率2.59、リーグ最多255奪三振という文句のつけようのない成績で4年ぶりのプレーオフ進出に大きく貢献した。
独特の豪快なハイレッグキック投法から繰り出す100マイル近い4シームとカッター、スイーパーを武器に、ヤンキース戦でも4戦3勝を挙げて、防御率3.29、27.1回で39もの三振を奪っている。
中でも注目はアーロン・ジャッジとの対戦だ。今季は初対戦からいきなり6打席連続三振、年間を通じて13打席で10三振を奪っている。ジャッジも負けてはいない。ヒットは2本だけだが、その2本はいずれもホームラン。6月13日には9回1死から一発を放ってクローシェイのメジャー初完封を阻止してみせた。
まさにメジャーリーグの魅力を体現するような力と力の真っ向勝負が、プレーオフという大舞台、しかも宿命のライバル対決で実現する。これを見逃す手はないだろう。
▼打力で劣るレッドソックスは吉田正尚がカギ?
ヤンキース打線は53ホーマーのアーロン・ジャッジを筆頭に、20本塁打以上の選手が実に7人。文字通りどこからでも一発の出る打線で、ホームランの出やすいヤンキー・スタジアムも後押ししてくれるだろう。
チーム全体で274本塁打を量産したヤンキースに対し、レッドソックスは186本。しかも、夏場の快進撃を牽引したスーパールーキーのローマン・アンソニーを故障で欠き、得点力は一歩も二歩も劣る。その意味では、終盤になって絶好調の吉田正尚は重要なキーマンとなるだろう。
また、レッドソックスは、20盗塁以上が4人と機動力に優れ、ベースランニングの意識も高い。その走力はディフェンス面でも生かされており、特に外野陣の守備力はMLB全体でも最高との呼び声が高い。
ヤンキースとすれば、試合序盤から得意の一発攻勢で相手の戦意を喪失させるような展開に持ち込みたい。逆にレッドソックスは機動力も使って効果的に得点を挙げ、1点でもリードして防御率リーグ1位のブルペンにつなげたい。
◎ヤンキース×レッドソックス
▼全米注目の“宿命のライバル対決”
日本ではドジャース一色だが、アメリカで最も注目を集めているワイルドカード・シリーズの組み合わせは間違いなくこの組み合わせ。MLB、いや北米スポーツ全体でも屈指のライバルがいきなり激突することになった。
よく知られているように、両軍の因縁は100年以上前に遡る。1919年、当時強豪だったレッドソックスがベーブ・ルースを金銭トレードでヤンキースへ放出。その後、ヤンキースはルースの活躍により球界最強の名門にのし上がったのとは対照的に、レッドソックスは86年間も世界一から遠ざかり、“バンビーノの呪い”という都市伝説が生まれた。
だが、2004年にレッドソックスがヤンキースとのリーグ優勝決定シリーズで0勝3敗から奇跡の逆転勝ちを収め、そのまま世界一へ。“呪い”を解いたレッドソックスは07年、13年、18年にも頂点に立ち、21世紀以降の世界一回数ではヤンキースを上回る。
プレーオフでの直接対決でも、18年の地区シリーズ、21年のワイルドカード・ゲームどちらもレッドソックスが勝利。今季の直接対決も9勝4敗とレッドソックスが勝ち越している。ヤンキースにとっては、ホーム開催の今回のワイルドカード・シリーズは“絶対に負けられない戦い”になる。
▼まさに力と力の対決―ジャッジvsクローシェイ
レッドソックスの初戦先発はギャレット・クローシェイ。今季、ホワイトソックスから加入した本格派左腕は18勝5敗、防御率2.59、リーグ最多255奪三振という文句のつけようのない成績で4年ぶりのプレーオフ進出に大きく貢献した。
独特の豪快なハイレッグキック投法から繰り出す100マイル近い4シームとカッター、スイーパーを武器に、ヤンキース戦でも4戦3勝を挙げて、防御率3.29、27.1回で39もの三振を奪っている。
中でも注目はアーロン・ジャッジとの対戦だ。今季は初対戦からいきなり6打席連続三振、年間を通じて13打席で10三振を奪っている。ジャッジも負けてはいない。ヒットは2本だけだが、その2本はいずれもホームラン。6月13日には9回1死から一発を放ってクローシェイのメジャー初完封を阻止してみせた。
まさにメジャーリーグの魅力を体現するような力と力の真っ向勝負が、プレーオフという大舞台、しかも宿命のライバル対決で実現する。これを見逃す手はないだろう。
▼打力で劣るレッドソックスは吉田正尚がカギ?
ヤンキース打線は53ホーマーのアーロン・ジャッジを筆頭に、20本塁打以上の選手が実に7人。文字通りどこからでも一発の出る打線で、ホームランの出やすいヤンキー・スタジアムも後押ししてくれるだろう。
チーム全体で274本塁打を量産したヤンキースに対し、レッドソックスは186本。しかも、夏場の快進撃を牽引したスーパールーキーのローマン・アンソニーを故障で欠き、得点力は一歩も二歩も劣る。その意味では、終盤になって絶好調の吉田正尚は重要なキーマンとなるだろう。
また、レッドソックスは、20盗塁以上が4人と機動力に優れ、ベースランニングの意識も高い。その走力はディフェンス面でも生かされており、特に外野陣の守備力はMLB全体でも最高との呼び声が高い。
ヤンキースとすれば、試合序盤から得意の一発攻勢で相手の戦意を喪失させるような展開に持ち込みたい。逆にレッドソックスは機動力も使って効果的に得点を挙げ、1点でもリードして防御率リーグ1位のブルペンにつなげたい。
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