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プロ野球

「やっぱり強いわ。恐れ入った」阪神の“スモールベースボール”に元日本代表コーチ脱帽「隙がない。勇気がいるよ」

THE DIGEST編集部

2025.10.16

CSファイナルステージ第1戦のDeNA戦で、6回に三盗を決めた近本。写真:鈴木颯太朗

CSファイナルステージ第1戦のDeNA戦で、6回に三盗を決めた近本。写真:鈴木颯太朗

 現役時代は横浜(現・DeNA)などで活躍し、引退後は横浜やアテネ五輪の日本代表などでコーチを務めた高木豊氏が、10月15日に自身のYouTubeチャンネルを更新。同日に阪神甲子園球場で行なわれた「2025 JERA クライマックスシリーズ(CS)」のファイナルステージ第1戦で先勝した阪神タイガースについて語った。

 この試合の勝負の分け目は、6回裏だった。阪神の1番・近本光司がショートへの内野安打で出塁すると、2番・中野拓夢が初球に送りバントを決める。続く3番・森下翔太への初球に、二塁ランナーの近本が三盗に成功。このあと森下のタイムリーヒットで、近本が先制のホームを踏んだ。

 その後もDeNA先発の東克樹から4番・佐藤輝明が安打でチャンスを拡大。5番・大山悠輔はサードゴロに倒れたものの、途中出場で6番に入っていた小野寺暖が2死一、三塁から適時打を放ち2点目を奪った。

 阪神先発の村上頌樹は5回を投げ5安打5奪三振3四死球で無失点と粘投。6回以降は自慢のリリーフ陣がDeNA打線をゼロに抑えて勝利につなげた。

 ホームランが出にくい広い甲子園球場での一戦で、かつ好投手同士の投げ合いだったため、「スモールベースボールになった」と総括する高木氏は、阪神の6回の積極的な走塁を称える。

「中野が難しいスライダーをきっちり(犠打を)決める。ここも、やっぱり隙がない。二塁に送って、森下がバッター。第2打席にヒットを打っている。調子がいいだろうと分かる。初球に近本が三盗。勇気がいるよ」

 また、近本は二塁走者が出た際に、DeNA先発の東があまりけん制球を投げてこないという“癖”を見抜いていたと予測。こう続ける。
 
「こんな試合では、絶対に失敗はタブーだよ。だけど近本は余裕で決める。自信とタイム的な計算が合った。より打ちやすい状況を作ってくれた近本を森下がかえす」

 続く佐藤はバットを折りながらもセンター前にヒットを放ち1死一、三塁の好機につなげた。この場面でも高木氏は「森下の走者としての思い切りだね。打球判断が難しかったと思うけど、三塁に進めた」と、一塁ランナーだった森下の好走塁を指摘する。

 このあと大山は打ち取られたが、森下が三本間で挟まれている間に、一塁ランナーの佐藤は三塁まで進塁。結果的に小野寺のタイムリーをアシストした。

 高木氏は「サトテル(佐藤)も、ランダウンプレーの間にサードに入ってくるんだよね。本当ならセカンドで止まる場面だったけど。裏を返せば、DeNAの甘さ。でも、そこを突ける阪神がやっぱり強いわ。恐れ入った」と述べた。

 リーグ戦のアドバンテージも含め、2勝0敗とした阪神。一気に日本シリーズ進出に王手をかけられるか。

構成●THE DIGEST編集部

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