現地時間24日に始まるワールドシリーズで、ドジャースはアメリカン・リーグの王者ブルージェイズと激突する。
大事な初戦、ドジャースの先発はサイ・ヤング賞2回のブレイク・スネル。対するブルージェイズが選択したのは22歳の新人トレイ・イェサベージだ。
イェサベージは昨年ドラフト1巡目、全体20位で指名されてプロ入りしたばかり。球団最高のプロスペクトとはいえ、開幕時の所属は1Aでメジャー昇格は来季以降と思われていた。
しかし、193cmの高身長に高いアームアングルを合わせ、「天から降ってくる」スプリッターを武器に、マイナー4階級で98.0イニングを投げて160奪三振。9イニング平均14.69という見事なドクターKぶりで9月中旬にメジャー昇格。3先発、15イニングで防御率3.21、16奪三振と見事に結果を残した。
この好投が評価され、地区シリーズ第2戦に先発。サイ・ヤング賞3度のマックス・シャーザーらを抑えての大抜擢だった。結果は同地区のライバル、ヤンキースを相手に5.1イニングで無安打11奪三振無失点の快投。メジャートップのシーズン274本塁打を放った超重量打線を完全に手玉に取った。
続く地区優勝決定シリーズでは、第2戦こそ4回5失点で負け投手になったが、2勝3敗に追い込まれて迎えた第6戦では5.2回を2失点。ピンチを幾度も抱えながら、3回から3イニング連続してダブルプレーでイニングを締めた。マウンドを降りるたびに雄叫びを上げる気迫のピッチングで勝ち投手となり、球団32年ぶりのワールドシリーズ進出に多大な貢献を果たした。 イェサベージの旺盛な闘争心はたびたび「ブルドッグ」と称される。メジャー昇格時には「プレッシャーはまったくない」、「(ベースボールは)5歳の子供がプレーするゲーム。自分は22歳だし、うまくやれると思う」と、最高の舞台にも動じない姿勢を見せ、地区シリーズ先発に抜擢された際も「このために生まれてきた」と自信満々だった。
強気な彼が支えとなっているのが家族だ。メジャーデビュー時にもポストシーズン初登板にも父や母が駆けつけ、声援を送った。リーグ優勝決定シリーズ直前の会見では、自身の活躍に家族がSNS上などで中傷を受けていることに抗議の意を表明。「自分は男だ。自分と自分の人生に対する、誰のどんな意見も受け止める」と力強く語った。
さまざまな面でプロ入りして1年とは思えないイェサベージ。対するは昨季のワールドチャンピオンにして、MLB25年ぶりの世界一連覇を目指すドジャースだ。ここまで圧倒的な強さでナ・リーグの強豪をなぎ倒してきたスター軍団に若きブルドッグがどう噛みつくか、注目の初戦となる。
構成●SLUGGER編集部
【動画】「完全なる、そして圧倒的な支配力」。“ピッチング・ニンジャ”もイェサベージを絶賛!
大事な初戦、ドジャースの先発はサイ・ヤング賞2回のブレイク・スネル。対するブルージェイズが選択したのは22歳の新人トレイ・イェサベージだ。
イェサベージは昨年ドラフト1巡目、全体20位で指名されてプロ入りしたばかり。球団最高のプロスペクトとはいえ、開幕時の所属は1Aでメジャー昇格は来季以降と思われていた。
しかし、193cmの高身長に高いアームアングルを合わせ、「天から降ってくる」スプリッターを武器に、マイナー4階級で98.0イニングを投げて160奪三振。9イニング平均14.69という見事なドクターKぶりで9月中旬にメジャー昇格。3先発、15イニングで防御率3.21、16奪三振と見事に結果を残した。
この好投が評価され、地区シリーズ第2戦に先発。サイ・ヤング賞3度のマックス・シャーザーらを抑えての大抜擢だった。結果は同地区のライバル、ヤンキースを相手に5.1イニングで無安打11奪三振無失点の快投。メジャートップのシーズン274本塁打を放った超重量打線を完全に手玉に取った。
続く地区優勝決定シリーズでは、第2戦こそ4回5失点で負け投手になったが、2勝3敗に追い込まれて迎えた第6戦では5.2回を2失点。ピンチを幾度も抱えながら、3回から3イニング連続してダブルプレーでイニングを締めた。マウンドを降りるたびに雄叫びを上げる気迫のピッチングで勝ち投手となり、球団32年ぶりのワールドシリーズ進出に多大な貢献を果たした。 イェサベージの旺盛な闘争心はたびたび「ブルドッグ」と称される。メジャー昇格時には「プレッシャーはまったくない」、「(ベースボールは)5歳の子供がプレーするゲーム。自分は22歳だし、うまくやれると思う」と、最高の舞台にも動じない姿勢を見せ、地区シリーズ先発に抜擢された際も「このために生まれてきた」と自信満々だった。
強気な彼が支えとなっているのが家族だ。メジャーデビュー時にもポストシーズン初登板にも父や母が駆けつけ、声援を送った。リーグ優勝決定シリーズ直前の会見では、自身の活躍に家族がSNS上などで中傷を受けていることに抗議の意を表明。「自分は男だ。自分と自分の人生に対する、誰のどんな意見も受け止める」と力強く語った。
さまざまな面でプロ入りして1年とは思えないイェサベージ。対するは昨季のワールドチャンピオンにして、MLB25年ぶりの世界一連覇を目指すドジャースだ。ここまで圧倒的な強さでナ・リーグの強豪をなぎ倒してきたスター軍団に若きブルドッグがどう噛みつくか、注目の初戦となる。
構成●SLUGGER編集部
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