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MLB

【ワールドシリーズ第4戦展望】延長18回の死闘が投手・大谷に与える影響は? 両軍のブルペン・マネジメントもカギ<SLUGGER>

SLUGGER編集部

2025.10.29

延長18回の死闘直後にマウンドに上がる大谷(左)の投球は? ブルージェイズは第4戦も抑えのホフマン(右)を惜しみなくつぎ込むだろう。写真:GETTY IMAGES

延長18回の死闘直後にマウンドに上がる大谷(左)の投球は? ブルージェイズは第4戦も抑えのホフマン(右)を惜しみなくつぎ込むだろう。写真:GETTY IMAGES

 ワールドシリーズ第3戦は球史に残る名勝負となった。延長18回、6時間39分にわたる死闘は、フレディ・フリーマンの史上初となるワールドシリーズ通算2本目のサヨナラ弾でドジャースが勝利。2勝1敗として、日本時間29日(現地28日)の第4戦に臨む。

 ドジャースが勝てば王手、ブルージェイズが勝てば2勝2敗の五分――シリーズの行方を大きく左右するであろう第4戦のキーポイントを挙げてみよう。

▼ブルージェイズ投手陣は“打者・大谷”を食い止められるか

 フリーマンのサヨナラ弾でややかすんでしまった感もあるが、大谷翔平はまたもや歴史的な打棒を発揮した。ワールドシリーズ史上2人目の1試合4長打(2本塁打&2二塁打)に加え、ポストシーズン史上最多の1試合9出塁。第5打席からは4回続けて敬遠で歩かされた。

 ブルージェイズのジョン・シュナイダー監督は試合後、今後も勝負を避けるような意味合いのコメントを残したが、まさか全打席敬遠というわけにもいくまい。実際、第3戦でも延長17回の第9打席は結果こそ四球だったものの一応、勝負はしていた。

 第4戦の1回裏、先頭打者として打席に入る大谷を先発のシェーン・ビーバーがいきなり歩かせたらそれこそ“事件”だが……果たしてどうなるか。明日も初回から目が離せない展開になりそうだ。

▼“投手・大谷”は万全の状態で試合に臨めるか

「目が離せない」といえば、1試合3本塁打&10奪三振の“史上最高のパフォーマンス”を見せたナ・リーグ優勝決定シリーズ第4戦以来となる投手・大谷のマウンドも同じだ。

 地区シリーズのフィリーズ戦ではスライダーとカーブを多投していたのに対し、リーグ優勝決定シリーズのブルワーズ戦ではスイーパーとカッターを軸としつつ、決め球としてスプリッターを有効に使っていた。このように、100マイルを超える速球に加えて、多彩な変化球を自在に操る「引き出しの多さ」も武器とする最新バージョンの投手・大谷が、果たしてブルージェイズの強力打線を相手にどのような投球を見せるのか楽しみだ。
 ただ、不安要素がないわけでもない。何しろ、上述したように第3戦は6時間半以上にわたる激闘を完走した上に、自身は9打席すべて出塁。体力的な消耗はかなり激しいはずだ。試合後のインタビューで本人も「早く帰って寝て明日に備えたい」と冗談交じりに語っていたが、偽らざる本音だったに違いない。

 果たして前夜の消耗がピッチングにどのような影響を与えるのか。これも、第4戦の重要なポイントに挙げられるだろう。

▼“総力戦”の負担は

 延長18回の大熱戦により、両軍のブルペンに多大な負担がかかった。第4戦、そして第5戦における両監督のブルペン・マネージメントも勝敗を左右するカギとなるのは間違いない。

 特に気になるのはクローザーの使い方だ。ドジャースは第3戦で佐々木朗希が29球を投げている。リーグ優勝決定シリーズでも第3戦、第4戦で2日続けて投げているが、この時は13球、9球で合計しても今日の登板より少なかった。

 そう考えると、第4戦での佐々木投入はややリスクが高いようにも思える。明日仮に落としても2勝2敗。第4戦に無理して使うよりは、万全の状態で第5戦を迎える方が理に適っているとも考えられるが、デーブ・ロバーツ監督はどう決断するだろうか。

 一方、ブルージェイズも抑えのジェフ・ホフマンが2イニングで33球を費やした。ただ、ジョン・シュナイダー監督は、第4戦でも迷わずホフマンをマウンドに送り出すだろう。1勝2敗と負け越しているのはもちろん、メジャー10年目の右腕はすでにリーグ優勝決定シリーズで、第6戦で35球投げた翌日の第7戦にも登板。第7戦では“胴上げ投手”にもなっている。

 1勝3敗となれば、文字通り土俵際に追い込まれることになるブルージェイズにとって、第4戦も第3戦に続いて“総力戦”となるに違いない。

構成●SLUGGER編集部

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