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MLB

年俸39億円のはずが6億4500万円に? MLB7月上旬開幕を目指すオーナー側が選手会に新たな年俸プランを提示

SLUGGER編集部

2020.05.27

昨オフ、9年3億2400万ドルの超大型契約をヤンキースと結んだコール。今回のオーナー案に「ちょっと待ってよ!」と思っているに違いない。(C)Getty Images

昨オフ、9年3億2400万ドルの超大型契約をヤンキースと結んだコール。今回のオーナー案に「ちょっと待ってよ!」と思っているに違いない。(C)Getty Images

 7月上旬のMLB開幕を目指して選手会と折衝を続けているオーナー側が、懸案となっている年俸削減案について新たなプランを提示していたことが分かった。

 オーナー側と選手会は3月に今季の年俸を試合数に応じた額にすることに同意していたが、5月に入り、オーナー側が「2020年の総収入の半分を選手に分配する」という案を新たに提示。選手側はこれを実質的なサラリーキャップ制であるとして反対していた。

 今回、新たにオーナー側が提示した案は、簡単に言うと年俸額に応じて段階的に減俸幅を調整するというもの。『ニューヨーク・ポスト』紙のジョエル・シャーマンはツイッターで「仮の数字」としつつ、オーナー側のプランの骨子を解説している。たとえば、リーグ最低年俸(56.35万ドル=約6060万円)しか得ていない選手は98%を保証される。その後、年俸帯に応じてパーセンテージが段階的に下げられ、ゲリット・コール(ヤンキース)やマイク・トラウト(エンジェルス)などのトップ選手は33%となる。
 
 例えばコールの場合、今季の年俸は3600万ドル(38.7億円)。レギュラーシーズンが82試合としてその時点ですでに約半分、さらにその3分の1となれば、600万ドル(約6億4500万円)しか得られない計算になる。

 これを受けて選手会も独自のプランを発表すると見られ、今季年俸の一部を繰り延べ払いにする案も出ている。ただ、あまりのんびりもしていられない。準備期間を含めると、7月上旬開幕を実現させるためには今後1~2週間で交渉を妥結しなければならないからだ。

 もし「カネの問題」でシーズン開幕がご破算になるとすれば、MLB全体の大幅なイメージダウンは必至。オーナー側と選手会の駆け引きは山場を迎えようとしている。

構成●SLUGGER編集部

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