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打率1割台の大不振だった筒香嘉智が魅せた“会心ヒット”に地元紙記者も懺悔「ずっと苦しんでいたツツゴウが…」

THE DIGEST編集部

2021.04.19

相手エースを打ち崩した筒香の決勝打に対する賛辞は止まず、ついには批判的だった地元紙記者からの謝罪も引き出した。(C) Getty Images

相手エースを打ち崩した筒香の決勝打に対する賛辞は止まず、ついには批判的だった地元紙記者からの謝罪も引き出した。(C) Getty Images

 まさに“必死のパッチ”だった。

 現地時間4月18日に敵地で行なわれたニューヨーク・ヤンキース戦に「7番・指名打者」で先発したタンパベイ・レイズの筒香嘉智は、7回に決勝点となるタイムリーツーベースを放って結果を残した。

 この試合前まで、打率.154、さらに17三振(39.5%)と低迷していた筒香にとって崖っぷちからの起死回生となる一打となるかもしれない。何しろ打った相手は、2年前に9年総額3億2400万ドル(約353億円)の“超大型契約”を締結していたヤンキースのエースであるゲリット・コールだ。

 外角低めに投じられた89マイル(約143キロ)の高速チェンジアップを、ほとんど右手一本でとらえた筒香。試合後に「あの場面で打点を挙げることができて非常に良かった。結果が出ていないから、いろんな感情があった」と振り返った本人が何とかしてやろうという必死な想いだったのは、想像に難くない

【動画】剛腕コールから放った痛快打! 賛辞が相次いだ筒香のタイムリーヒットはこちら
 目に見える結果を残した和製大砲に、謝罪をする記者も現れた。試合前日に筒香のマイナー降格の可能性を特集し、「他球団との交渉や帰国するという選択肢も残されている」とシビアな主張を展開した地元紙『Tampa Bay Times』のマーク・トプキン記者だ。

 先述の特集記事内で「チェ・ジマンが復帰すれば、ツツゴウは大して必要ではない」とも綴ったトプキン記者は、ヤンキースからのスイープ(3連勝)に貢献した筒香について自身のツイッターで「私は今朝の紙面で、ツツゴウがレイズの戦力となれることを示す時間はなくなりつつあると書いたが、申し訳ない。これ(この日の決勝タイムリー)は大きな一打だった」と“懺悔”。そして、こう綴った。

「ずっと苦しんでいたツツゴウが、大事な局面で今シーズン一番の一打を放ったことが、ヤンキースからのスイープをさらに特別なものにしたのは間違いない」

 試合後にケビン・キャッシュ監督から「舞台裏で懸命に頑張ってきた選手が日の目を浴びるのは、本当に素晴らしい」と絶賛された筒香。この一打を機に調子が上向いていくだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
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