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侍ジャパン

“打者・大谷翔平”の最適解は? 壮行試合2連戦で見えた「栗山野球」から天才ヒッターのベストな使い道を考える【WBC】

THE DIGEST編集部

2023.02.28

メジャーでも図抜けた打撃を見せる大谷。その打棒をどう活かすかは日本の命運を左右する。写真:滝川敏之

メジャーでも図抜けた打撃を見せる大谷。その打棒をどう活かすかは日本の命運を左右する。写真:滝川敏之

 2月25日と26日に宮崎のひなたサンマリンスタジアムで、ソフトバンクとの壮行試合を行なった日本代表。結果は2戦2勝。いずれも接戦をモノにする価値ある勝利だった。

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に向けた春季合宿を宮崎で行ってきた侍ジャパンは、11日間に渡って強化を進めてきた成果をまず示した形だ。個々に課題はあるが、「勝ち切れる」と栗山英樹監督が語ったように、チームとして本大会に向けた重要な一歩を踏み出したと言える。

 そして、ここから3月9日のWBC開幕に向け、楽しみであり、チームとしての“課題”とも言えるのが、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)の合流だ。

 現在アメリカはアリゾナ州テンピで、エンジェルスでの春季トレーニングに臨んでいる大谷。すでにライブBPもこなし、現地2月26日にはシカゴ・ホワイトソックスとのオープン戦に「3番・指名打者」で先発出場。あわやホームランという特大の三塁打を放つなど、投打ともに順調な調整ぶりを窺わせている。
 
 3月1日に帰国し、3日後にチームに本格合流をする予定と見られている大谷。投打で違いを生み出せる二刀流の偉才をいかにチームに組み込むかは、日本にとって今WBCでの命運を左右するテーマでもある。

 とりわけ注目されるのが、「打者・大谷」の起用法だ。エンジェルスと同様に指名打者での出場はまず間違いない。だが、彼に何番を打たせるかはいまだ不透明なままだ。

 彼の打順を予想するうえで肝となるのが、栗山ジャパンのスタイルだ。このソフトバンクとの2連戦では、目指す野球の一端が見えた。それは「卒のないスモールベースボール」だ。

 その野球スタイルが象徴されたのが、第2戦の終盤だった。2対2で迎えた9回表に1死無塁からレフト前ヒットで出塁した周東佑京(ソフトバンク)が、続く源田壮亮(西武)への初球ですかさず盗塁を敢行。相手捕手・谷川原健太の悪送球を誘って一気に三塁まで進んだ背番号9は、源田のライト前ヒットで悠々と勝ち越しのホームを踏んだ。
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