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MLB

「粘着物質の再導入を」頻発する投手の故障に、米スポーツ医師の権威が提起「少量で多くの怪我を予防できる」「健康が優先されるべき」

THE DIGEST編集部

2025.07.29

大谷はエンジェルス時代に二度の肘手術を経験。6月16日にドジャース加入後、初めて先発のマウンドに上がった。(C)Getty Images

大谷はエンジェルス時代に二度の肘手術を経験。6月16日にドジャース加入後、初めて先発のマウンドに上がった。(C)Getty Images

 ゲリット・コール(ニューヨーク・ヤンキース)、コービン・バーンズ(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)、ジャスティン・スティール(シカゴ・カブス)をはじめ、多くの投手が故障で2025年シーズンの全休が決まった。ロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平も二度の手術を経験するなど、投手の怪我はMLBで大きな問題となっている。

 そんななか、ドジャース専門メディア『Dodgers Way』は現地7月27日、投手の健康問題に関する記事を公開。現状、ドジャースではブレイク・スネル、佐々木朗希、トニー・ゴンソリン、リバー・ライアン、マイケル・コーペック、ブラスダー・グラテロル、タナー・スコットが負傷者リスト(IL)入り。エバン・フィリップスとギャビン・ストーンは今年の全休が決まっており、復帰したとはいえタイラー・グラスノーとブレイク・トライネンもIL入りしていた。

「ドジャースは今シーズン、すでに35人の投手を起用。24年に設定した上限40人を突破するのは確実な状況だ。投手の故障者はかつてないほど多く、内部調査をしているにもかかわらず、根本的な解決策を見出せていない」

 こう記した同メディアはテキサス・レンジャーズのチームドクター、キース・マイスター医師の功績を持ち出し、「マイスター医師は球種のなかでツーシームが肘への負担がはるかに少ないことを発見。タンパベイ・レイズがマイスター医師のアイデアを導入すると、怪我の発生率が低下した。そしてマイスター医師は、現在禁止されている粘着物質の再導入を期待している。それにはドジャースのニール・エラトロッシュ医師も同意している」と伝えた。

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「レイズに在籍していたグラスノーは当時、2021年6月にMLBが導入した異物使用禁止措置について、ボールをにぎるための引っ掛かりが何もないため、信じられないほどの負担が肘にかかると語っていた」

 頻発する投手の怪我を予防するために、マイスター医師は「指先に少しだけ松ヤニを塗ればいい。ボールに塗ったり、こびりつかせるのではなく、少しだけ指先に付けてボールのグリップを少し良くするんだ」と少量の粘着物質の使用を提起した。

 同メディアも「一度は禁止した粘着物質の使用を、MLBが認めるとは思えない」としながらも、「MLBの主張はルール的には正しいのだろうが、複数のスポーツドクターの権威は、少量の粘着物質で多くの怪我を予防できると主張。健康が優先されるべきだという意見で見解は一致している」と、ルール改正を訴えた。

構成●THE DIGEST編集部

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