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NBA

「私たちは、MJの視点から物事を見ることはできない」ジョーダン批判で“ヒール役”になったピッペンを元同僚が擁護<DUNKSHOOT>

ダンクシュート編集部

2023.08.08

一緒にプレーした期間は短かったが、サリー(右)はピッペン(左)を高く評価。今でも彼のことが好きだという。(C)Getty Images

一緒にプレーした期間は短かったが、サリー(右)はピッペン(左)を高く評価。今でも彼のことが好きだという。(C)Getty Images

 スコッティ・ピッペンと言えば、シカゴ・ブルズ黄金期のメンバーであり、マイケル・ジョーダンの相棒にして、史上屈指のオールラウンダーとして知られる。しかし、近年はジョーダンを「ひどい選手」呼ばわりするなど、“迷走”が目立っている。

 そのなかで、かねてからピッペンを評価しているジョン・サリーが、元チームメイトを擁護している。

 ピッペンとジョーダンは、ブルズの中核として1991~93年、96~98年に2度の3連覇を成し遂げた。名コンビとしてNBAの歴史にその名を刻んだが、2020年に公開されたブルズの1997-98シーズンの舞台裏を追ったドキュメンタリー『ザ・ラストダンス』で、ジョーダンが必要以上に好意的に描かれていたことにピッペンが異議を唱え、確執が一気に表面化した。

 ピッペンは21年に発売した自伝『Unguarded』内で「マイケルがバスケットボールを台無しにしたと言ってもいいかもしれない」と不満を覗かせただけでなく、今年5月には元ブルズのステイシー・キングがホストを務める番組『Gimme The Hot Sauce』に出演した際、「(1987年から)ブルズでプレーする前にジョーダンのプレーを見ていた。彼はひどい選手で、一緒にプレーするのが恐ろしかった」とジョーダンを口撃し、世間を驚かせた。
 
 ピッペンがヒール役となってから、1995-96シーズンに数か月間、ジョーダン&ピッペンと同僚だったサリーは、「ピッペンは私が一緒にプレーしたなかで最も熟練した選手だった」と主張。世間の大半はジョーダンが史上最高の選手と思っているだけに、大きな反響を呼んだ。

 そのサリーがポッドキャスト番組で、「MJ(ジョーダン)はジョークが好きなんだ。人々は時にそれをシリアスに受け取りすぎるが、MJは本来心優しい男。よくジョークを言うタイガー・ウッズみたいなものさ。私は(カレッジ時代の)1982年からMJがベストだと知っている」と語ったうえで、ピッペンがまるで人が変わったようにかつての相棒を口撃する理由について持論を述べた。

「『ザ・ラストダンス』はコロナ禍でみんなが家にいて、センシティブな状況下で放送された。パンデミックは多くのことを変えた。人々のこともね」

 サリーはピッペンとチームのすれ違いを生む、あるターニングポイントがあったとし、「スコッティはゲームへの情熱を失いつつあった。フィル(ジャクソン・ヘッドコーチ)がスコッティをベンチに下げ、ラストショットをトニー(クーコッチ)に託してトニーはそれを決めた。私はそれを見ていた。スコッティは試合に出たがっていなかった。すごく腹を立てていたよ」と続けた。そのうえで、ピッペンに対する高評価に変わりはないとしている。
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