2021－22シーズンにイースタン・カンファレンスを制してNBAファイナルへ進出したボストン・セルティックスは昨季、イースト決勝でマイアミ・ヒートに３勝4敗で敗れてしまい、２年連続のファイナル進出を逃した。

　すると今オフ、チームはクリスタプス・ポルジンギス、ドリュー・ホリデーという実力者を２人もロスターに加え、ジェイソン・テイタム、ジェイレン・ブラウン、アル・ホーフォード、デリック・ホワイトとの超強力なコアメンバーの形成に成功。

　もっとも、このチームのトップスコアラーはテイタムであり、フランチャイズ史上18度目のリーグ制覇を飾るためには、この男の活躍が不可欠となる。25歳のフォワードは、昨季キャリアハイの平均30.1点を叩き出したほか、8.8リバウンド、4.6アシスト、1.1スティールを残し、オールスターとオールNBA１stチームに名を連ねたことから、すでにリーグ屈指の実力者なのは間違いない。

　そんな若武者のさらなる飛躍を後押ししそうなのが、今夏にフィラデルフィア・セブンティシクサーズから引き抜いたサム・キャセールAC（アシスタントコーチ）だ。
  　選手時代はヒューストン・ロケッツやミルウォーキー・バックス、ミネソタ・ティンバーウルブズなどで活躍し、引退後コーチに転身したキャセールは、ワシントン・ウィザーズではブラッドリー・ビール（現フェニックス・サンズ）の成長を助け、その後ドック・リバースがHC（ヘッドコーチ）を務めたロサンゼルス・クリッパーズでもACを歴任。昨季在籍したシクサーズでは、タイリース・マキシーの成長にも一役買っていた。

　テイタムはリム付近やペイントエリア、ミッドレンジ、３ポイントラインと、どのエリアからもショットを繰り出し、決め切ることが可能な優れた得点力がある。また、その爆発力も魅力のひとつだ。

　そんなテイタムに、キャセールがチーム練習などで教え込んでいるのはローポストからのプレー。フォワードとして十分なサイズを持つテイタムは、２メンゲームや１対１から相手選手をかわしてショットまで持ち込むパターンが多いのだが、現地時間10月24日（日本時間25日、日付は以下同）に米メディア『Boston Sports Journal』に公開された記事のなかで、キャセールはテイタムがポストプレーを習得する意味について、こう話していた。