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NBA

予想外だったペイサーズのNBAカップ準優勝。指揮官も「誰も望んでなかった」と語る一方「選手が大舞台を味わえた」と手応え<DUNKSHOOT>

秋山裕之

2023.12.11

惜しくも決勝で敗れたペイサーズ。だがカーライルHCは「この経験、強度を感じることが重要」と手応えを語った。(C)Getty Images

惜しくも決勝で敗れたペイサーズ。だがカーライルHCは「この経験、強度を感じることが重要」と手応えを語った。(C)Getty Images

 現地時間12月7日(日本時間8日、日付は以下同)にTモバイル・アリーナ(ネバダ州ラスベガス)で行われたNBAインシーズン・トーナメント準決勝、インディアナ・ペイサーズはミルウォーキー・バックスを128-119で下してファイナル進出を決めた。

 ヤニス・アデトクンボ、クリス・ミドルトン、ブルック・ロペスといった主軸にデイミアン・リラードが今季から加入したバックスは、2021年の王者であり、昨季もリーグ最高勝率(70.7%/58勝24敗)を記録した強豪。対するペイサーズは3シーズン連続でプレーオフから遠ざかるなど、対照的なチームだった。

 だが、この試合はオールスターガードのタイリース・ハリバートンが27得点、7リバウンド、15アシスト、チーム最古参のビッグマン、マイルズ・ターナーが26得点、10リバウンド、3ブロックと躍動し、見事ファイナルへの切符を獲得。

 このチームについて、リック・カーライルHC(ヘッドコーチ)はこう話していた。

「数多くの人たちは、我々がここにいるとは望んでいなかった。(だが)そんなことは関係ない。我々はここまでやって来たんだ。全米中継の試合を3つも手に入れた。だから、これからみんなはペイサーズについて調べていくことになる」
 
 今季のペイサーズは準決勝を終えた時点で、イースタン・カンファレンス5位の12勝8敗(勝率60.0%)と好調。ハリバートンを中心に、リーグベストの平均128.4点、オフェンシブ・レーティングでも123.5という驚異的なオフェンスを展開してきた。

 しかし、9日に同会場で行なわれたロサンゼルス・レイカーズとの決勝は、109-123で敗戦。NBA参入後初のタイトル獲得に向けて意気揚々と臨んだペイサーズだったが、相手の豊富なウイングディフェンダー陣、さらにはペイントエリアの攻防で劣勢に立たされ、終盤に引き離されて完敗を喫した。

 ただ、王座にこそ届かなかったとはいえ、カーライルHCは「このチームの選手たちが、大きな舞台がどんなものかを味わえたことがすべて。この経験を積むこと、あの強度を感じることがとても重要なんだ」とコメント。

 インシーズン・トーナメントは開催前の予想を大きく上回る盛り上がりを見せ、特に準決勝以降は一発勝負というフォーマットから、まるでプレーオフ第7戦のような空気感が漂っていた。ポストシーズン経験が乏しいペイサーズの選手たちにとっては、そういった経験を味わえたことは非常に大きいと言えるだろう。

 今回の敗戦を糧にペイサーズがさらなる飛躍を遂げ、4シーズンぶりのプレーオフ進出を勝ち取ることに期待したいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)

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