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「少しは感じろよ!」古巣ファンとの“感傷的な再会”も台無しに!? カブス主砲へのピッチクロック違反が波紋「気に食わない」

THE DIGEST編集部

2023.04.15

球場の誰もがエモーショナルになっていたであろうベリンジャーの打席。しかし、そこでも球審は冷静にピッチクロック違反を言い渡し……。(C)Getty Images

球場の誰もがエモーショナルになっていたであろうベリンジャーの打席。しかし、そこでも球審は冷静にピッチクロック違反を言い渡し……。(C)Getty Images

 今季からメジャーリーグでの導入が決定した「ピッチクロック」。開幕から約2週間が経過して選手やファンも一定の慣れを見せてきている。しかし、現地4月14日にロサンゼルス・ドジャースが本拠地にシカゴ・カブスを迎えた一戦で採用された判定は、小さくない波紋(?)を広げた。

 発端となったのは、2回表にカブスのコディ・ベリンジャーが打席に入る際の出来事だ。19年にナショナル・リーグMVPを獲得するなど昨年までドジャースの一員だった27歳の名がコールされると、球場全体から割れんばかりの歓声と拍手がこだました。

 かつてのスターを好意的に迎え入れるというメジャーリーグではお馴染みとなっている光景。当然、ベリンジャーは古巣ファンの歓声に応えるように、普段よりもゆっくりと打席に入った。

 球場の誰もがエモーショナルになっていた瞬間。しかし、そこでも一人冷静だったのはジム・ウルフ球審だ。打者のベリンジャーが8秒以内に打席内で構えなかったとしてピッチクロック違反を宣告。1ストライクを言い渡したのである。
 
 たしかに違反であり、判定は間違いではない。ただ、ベリンジャーが長年在籍した古巣ファンとの再会を噛みしめていた場面だけに「粋ではないのではないか」という指摘が相次いでいる。シカゴ・カブスのデビッド・ロス監督は「あの判定が一番気に食わなかった」とキッパリと断じた。

 また、米記者からも批判的な見方が強まった。米スポーツ専門局『FOX Sports』のアナリストを務めるベン・バーランダー氏は「オーマイガー! ベリンジャーはスタンディングオベーションを受けた直後にピッチクロックの“攻撃”を受けた」と糾弾。さらに米メディア『Barstool Sports』のジャレッド・カラビス記者は「2023年のベースボール、少しは感じろよ。これじゃブルーだ」と皮肉交じりにジャッジを嘆いた。

 当のベリンジャーは「少し驚いたけど、ルールはルールだからね」と一定の理解を示した今回のピッチクロック判定。これまでの球界の常識を覆してしまう運用に対する賛否は今後もさまざまな議論を巻き起こしそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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