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侍ジャパン

「僕の理想は大谷翔平」日本の偉才への憧れを語る韓国の剛腕19歳が160キロ超え! 指揮官も「比較対象がない」と絶賛

THE DIGEST編集部

2023.04.15

かねてから高いポテンシャルが注目されていたムン・ドンジュ。160キロを超える速球を投げ込んだ19歳は、大谷への強い意識を口にする。(C)Getty Images

かねてから高いポテンシャルが注目されていたムン・ドンジュ。160キロを超える速球を投げ込んだ19歳は、大谷への強い意識を口にする。(C)Getty Images

 韓国球界の若武者が投じた一球が大きな話題を集めている。

 発端となったのは、現地4月12日に行なわれたKBOリーグ(韓国プロ野球)の起亜タイガース戦で、ファンハ・イーグルスのムン・ドンジュが投じた一球だ。

 プロ2年目となる19歳は、この試合で先発登板。すると、初回1死無塁で迎えた相手打者パク・チャンホに対して投じた4シームが160.1キロを記録。同国内でトラッキングシステムが運用されて以降、韓国人投手として史上最速となる球速をマークしたのだ。

 ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)での代表チームの惨敗もあって、国内では球界に対する“逆風”が少なからず吹いている。そうした状況下で160キロを超える剛速球を投げ込んだ期待のティーンエージャーには、韓国メディアも驚きを隠さない。

 国内最大級のネットワークを誇る通信社『聯合ニュース』は、ムン・ドンジュの可能性について「彼は韓国球界の発展において必須であるスピードボールで革命を起こそうとしている。韓国はオオタニやササキのような強力な先発投手を必要としているが、ムン・ドンジュがそのための貢献を果たすかもしれない」と強調。そして「韓国野球復活の希望になり得る」とも記した。
 
 もっとも、キム・ドンジュは常に高みを目指し、己を磨いてきた。今季の開幕前には日刊紙『朝鮮日報』などの取材で「僕の理想は大谷翔平ですね。二刀流はできないですけど、綺麗で、柔軟性もあって、強い球を投げられる、あの投球フォームは真似したい」と公言。いまやメジャーナンバーワンとも評される日本の大エースに対する強烈な憧れを口にしていた。

 無論、指揮官も大きな期待を寄せる。ハンファのカルロス・スベロ監督は「ムン・ドンジュが最高球速を記録したのは良いことだ。カーブ、チェンジアップ、スライダーも良かったし、変化球が昨年より進歩している」と絶賛。そして、次の言葉を寄せた。

「私はコーチたちとムン・ドンジュに関する話をしながら、アメリカの投手となら誰を比較するかという議論を交わした。ただ、結論は、彼が特別だということだった。比較対象がないほどにね。私を含めてみんなが『こんな選手は初めてだ』と口を揃えて言ったんだ。きっとこれから先、韓国野球界が彼に頼る日は間違いなく来るよ」

 160キロの剛速球で球界を騒然とさせたムン・ドンジュ。この19歳が侍ジャパン打線の前に立ちはだかる日を興味深く待ちたい。

構成●THE DIGEST編集部

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