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高校野球

【甲子園を沸かせた好選手│1日目】躍動感たっぷりの創成館・森下は投球術の巧みさも◎ 大学・社会人経由で将来のプロ入りも

THE DIGEST編集部

2025.08.06

153球の熱投で完投勝ちを収めた森下。無四球・13奪三振と圧倒的な投球内容だった。写真:THE DIGEST写真部

153球の熱投で完投勝ちを収めた森下。無四球・13奪三振と圧倒的な投球内容だった。写真:THE DIGEST写真部

 5日に開幕した第107回全国高校野球選手権。史上初めて開会式が夕方から開催され、大会第1日は1試合のみだった。

 その開幕ゲームで見事なパフォーマンスを見せたのが創成館のエース、森下翔太(3年・投手)だ。1回には小松大谷の4番、江守敦士(3年・投手)に先制タイムリーを浴び、2回までに5安打を許す苦しい立ち上がりだったが、3回以降は立ち直り、9回を一人で投げ抜き毎回の13奪三振、1失点でチームを勝利に導いた。

 170cm・68kgと、投手としては小柄だが、全身を大きく使ったフォームは躍動感があり、ストレートは常時140キロ以上を記録。序盤にそのストレートを小松大谷打線に狙われていると見ると、中盤からは変化球中心の組み立てに切り替えるなど、投球術の巧みさも光った。終盤は疲れもあってか少しボールが高めに浮くシーンもあったが、最後まで球威が落ちず、四死球も0と制球も安定しており、スタミナ面の充実ぶりも目立つ。大学や社会人を経由して力をつければ将来はプロも狙える選手と言えるだろう。

 一方の小松大谷で注目を集めていたのが4月のU-18侍ジャパン強化合宿にも召集された田西称(3年・三塁手)だ。石川大会でも2本のホームランを放つなどその長打力は高校生でも屈指の存在だが、この日は森下の前に4打数ノーヒット、1三振と完璧に抑え込まれて、持ち味を発揮できないまま甲子園を去ることとなった。
 昨年と比べても見違えるほど身体つきは大きくなったが、タイミングをとる動きに少し余裕がなく、変化球に体勢を崩される場面が目立った。また力みもあってか、速いボールに対しても差し込まれることが多い。それでもヘッドスピードは他の選手とは明らかにレベルが違うことは間違いない。試合後には大学進学希望を表明したが、確実性の部分を向上させれば、4年後再びドラフト戦線に浮上してくる可能性は高いだろう。

 2日目には3年前の優勝校である仙台育英、センバツにも出場した沖縄尚学、天理など有力校も多く登場するだけに、甲子園の大観衆を沸かせるプレーを見せる選手が続々と出てくることを期待したい。

構成●THE DIGEST編集部

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