現地9月2日、コロラド・ロッキーズとの初回にラファエル・デバースが先制となる30号ソロ本塁打を放つと、これをきっかけに両軍入り乱れる乱闘に発展。ジャイアンツの主力マット・チャップマンとウィリー・アダメス、さらにはロッキーズ先発カイル・フリーランドが退場処分となり、球場は騒然とした。
地元放送局『NBC Sports Bay Area and California』によれば、乱闘の発端は無死一塁でデバースがフリーランドの5球目を完璧に捉える。右翼スタンド中段席にまで届いた打球の行方を見つめてから走り出した。この行為をフリーランドは「極めて失礼」だと感じたという。
一発を浴び、退場となったフリーランドは「(デバースが)立ち止まって打球を見て、ゆっくりと一塁に向かっていた。私はこのリーグに長くいるし、彼もそうだろう。非常に失礼だと感じ、伝える必要があると思った」とコメント。一方、ジャイアンツ先発のローガン・ウェブは「今まで起きなかったのが不思議なくらいだ。フリーランドはよく口を出すタイプだし、デバースは見事にやり返したんだ」と冷静に語った。
立ち上がりから異様な雰囲気に包まれたなか、2人の主力を欠いたジャイアンツのボブ・メルビン監督は大胆な采配を下す。「2番・一塁」で出場していたデバースを急きょ三塁に回したのだ。同メディアによると、デバースは三塁用のグラブを持参しておらず、退場したチャップマンのグラブを借りて守備についたという。
メルビン監督は「チャップマンのグラブを使ってしっかりプレーした。初回の守備では即座に打球を処理し、併殺も完璧に決めた。1年以上三塁を守っていないのに、見事に務めてくれた」と、デバースの対応力を称賛した。
攻撃面でもデバースは存在感を発揮。初回の本塁打で勢いをもたらすと、ケイシー・シュミットやウィルマー・フローレスらの一発も飛び出し、ジャイアンツが7対4で勝利した。
この勝利で再び勝率5割を超え、直近10試合で9勝1敗と好調を維持。シーズン終盤のワイルドカード争いでは、出場圏内のニューヨーク・メッツと5ゲーム差となっている。
構成●THE DIGEST編集部
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