ロサンゼルス・ドジャースのデーブ・ロバーツ監督が、リリーフ左腕のタナー・スコットを当面は重要な場面で起用しない可能性を示唆した。現地９月８日、地元メディア『Dodgers Nation』が報じた。

　ドジャースはボルティモア・オリオールズとの３連戦で勝機を逃した。カード初戦（５日）の試合では、１対１の同点で迎えた９回にスコットが新人捕手のサミュエル・バサイヨにサヨナラ本塁打を浴びた。

　さらに翌日の試合では、山本由伸が８回2/3までノーノーに抑える快投も、あと１死のところでジャクソン・ホリデイに17号ソロ本塁打を許すと流れが変わった。その後、２番手のブレイク・トライネンは制球がつかず２死満塁に拡大。押し出し四球で１点を与えると、ロバーツ監督はスコットにチェンジ。なんとか逃げ切りを図ったが左腕はオリオールズ打線の勢いを止められず２点適時打を浴び、まさかの逆転サヨナラ負けを喫した。
  　終盤で打ち込まれるケースがここ最近目立つスコットについて、起用法を見直す可能性を問われた指揮官は「確かに」と同メディアに認めた。だがすぐに、「では代わりは誰か？例えばエドガルド・ヘンリケスが10イニングを投げただけで救世主になるわけではない」と慎重な姿勢を示す。ヘンリケスは直近15試合で防御率1.98と安定しているが、２日のピッツバーグ・パイレーツ戦では３失点を喫している。

　また指揮官は、スコットに限らずブルペン全体についても言及。「彼らは今、乗り越えなければならない信頼の問題を抱えている。それはほぼ全員に言えることだ」と現在の課題を明かす。続けて「例えば、６回の同点で上位打線を迎える局面も十分に重要な場面になり得る。どの状況を本当に重要と位置づけるのか、そして誰を代わりに起用するのかを我々が見極めることが大切だ」と、救援起用の難しさを語った。

　地区優勝に向け痺れる試合が続くドジャース。ロバーツ監督は「我々が信じて契約した選手たちだ。経験は大事だが、直近のパフォーマンスも同じくらい重要だ。これまで信頼を勝ち取ってきた投手には引き続きチャンスを与える」と話し、リリーフ陣への信頼を強調した。

構成●THE DIGEST編集部

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