ブルージェイズが3勝2敗とし、1993年以来32年ぶりのワールドチャンピオンへ王手をかけて迎えるワールドシリーズ第6戦。MLB全体でも25年ぶり、球団史上初の世界一連覇の夢が潰えようとしているドジャースは、この「絶対に負けられない戦い」に勝利できるのか。いくつか注目ポイントを整理しておこう。
▼山本由伸は第2戦の“快投”を再現できるか
何と言っても注目はドジャースファンの祈りを一身に背負って先発マウンドに立つ山本由伸の投球だ。周知のように、第2戦では4安打無四球のほぼ完璧なピッチングでリーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第4戦に続いて完投勝ちを収めた。
NLCS第4戦とワールドシリーズ第2戦の投球を比較すると、面白いことに各球種の投球割合はほぼ同じ。だが、NLCS第2戦では序盤からバランス良く多彩な球種を使っていたのに対し、ワールドシリーズ第2戦では1巡目でスプリッターを多投し、2巡目は4シーム、3巡目はカッター、カーブと多く使ってブルージェイズの打者たちを幻惑していた。
お互いに手の内を知り尽くした上での対戦となる第6戦では果たしてどんな投球を見せるのだろうか。
▼ドジャース打線は土壇場で息を吹き返せるか
すでに散々指摘されていることだが、ドジャース打線の状態が悪い。第5戦はブルージェイズ先発の新人トレイ・イェサベージに翻弄され、散発4安打の15三振で1得点に封じられた。
これで、第3戦8回以降の29イニングでたった4得点しか挙げられていないことになる。第3戦で大爆発した大谷翔平も、第4戦と第5戦は7打数0安打と当たりが出ていない。
第5戦はウィル・スミスを2番に据え、アンディ・パヘスに代えてアレックス・コールを先発起用するなどのてこ入れを施したが、それも実らなかった。デーブ・ロバーツ監督はさらなる打線の組み換えも示唆しているものの、打順がどうあれ大谷やムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンら主軸打者が打たないことには始まらない。土俵際に追い詰められた勝負師たちの奮起に期待が集まる。
▼投手・大谷のスクランブル起用はあるのか
ドジャースはブルペンの運用も悩みどころ。第4戦はアンソニー・バンダ、ブレイク・トライネンが打ち込まれ、第5戦では第3戦で好投したエドガルド・ヘンリケスが制球難で傷口を広げてしまった。
そこで急浮上しているのが、第6戦での投手・大谷の起用だ。もし実現するとすれば、第4戦の先発から中2日での登板となる。野手としても出場していることを考えれば、肉体的負担は相当なものだろうが、何とか2イニングくらいなら投げられるかもしれない。
ただ、ロバーツ監督は投手降板後の外野での起用は、少なくとも第6戦ではないことを明言。その場合は当然、マウンドを降りると同時にラインナップからも外れることとなる。
言うまでもなく、先発の山本から直接クローザーの佐々木朗希につなぐリレー(もしくは山本の完投)が理想のパターンだが、それが叶わない場合はどうするのか。大谷については第7戦での先発起用案も出ており、ロバーツ監督の決断にも大きな注目が集まりそうだ。
構成●SLUGGER編集部
▼山本由伸は第2戦の“快投”を再現できるか
何と言っても注目はドジャースファンの祈りを一身に背負って先発マウンドに立つ山本由伸の投球だ。周知のように、第2戦では4安打無四球のほぼ完璧なピッチングでリーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第4戦に続いて完投勝ちを収めた。
NLCS第4戦とワールドシリーズ第2戦の投球を比較すると、面白いことに各球種の投球割合はほぼ同じ。だが、NLCS第2戦では序盤からバランス良く多彩な球種を使っていたのに対し、ワールドシリーズ第2戦では1巡目でスプリッターを多投し、2巡目は4シーム、3巡目はカッター、カーブと多く使ってブルージェイズの打者たちを幻惑していた。
お互いに手の内を知り尽くした上での対戦となる第6戦では果たしてどんな投球を見せるのだろうか。
▼ドジャース打線は土壇場で息を吹き返せるか
すでに散々指摘されていることだが、ドジャース打線の状態が悪い。第5戦はブルージェイズ先発の新人トレイ・イェサベージに翻弄され、散発4安打の15三振で1得点に封じられた。
これで、第3戦8回以降の29イニングでたった4得点しか挙げられていないことになる。第3戦で大爆発した大谷翔平も、第4戦と第5戦は7打数0安打と当たりが出ていない。
第5戦はウィル・スミスを2番に据え、アンディ・パヘスに代えてアレックス・コールを先発起用するなどのてこ入れを施したが、それも実らなかった。デーブ・ロバーツ監督はさらなる打線の組み換えも示唆しているものの、打順がどうあれ大谷やムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンら主軸打者が打たないことには始まらない。土俵際に追い詰められた勝負師たちの奮起に期待が集まる。
▼投手・大谷のスクランブル起用はあるのか
ドジャースはブルペンの運用も悩みどころ。第4戦はアンソニー・バンダ、ブレイク・トライネンが打ち込まれ、第5戦では第3戦で好投したエドガルド・ヘンリケスが制球難で傷口を広げてしまった。
そこで急浮上しているのが、第6戦での投手・大谷の起用だ。もし実現するとすれば、第4戦の先発から中2日での登板となる。野手としても出場していることを考えれば、肉体的負担は相当なものだろうが、何とか2イニングくらいなら投げられるかもしれない。
ただ、ロバーツ監督は投手降板後の外野での起用は、少なくとも第6戦ではないことを明言。その場合は当然、マウンドを降りると同時にラインナップからも外れることとなる。
言うまでもなく、先発の山本から直接クローザーの佐々木朗希につなぐリレー(もしくは山本の完投)が理想のパターンだが、それが叶わない場合はどうするのか。大谷については第7戦での先発起用案も出ており、ロバーツ監督の決断にも大きな注目が集まりそうだ。
構成●SLUGGER編集部
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