３月20日に予定されていたプロ野球の開幕が、新型コロナウイルスの影響で４月10日以降へ延期された。現時点で再開の見通しは示されていないが、過去に例を見ない変則的なスケジュールになるのは間違いないだろう。そんな過酷なシーズンを、野球解説者たちはどう見ているのか。阪神ＯＢの亀山つとむ氏に、今季の順位を予想してもらった。

【亀山つとむのパ・リーグ順位予想】
１位　オリックス
２位　西武
３位　ソフトバンク
４位　日本ハム
５位　楽天
６位　ロッテ

　忖度と期待を含めてオリックスが１位です。ソフトバンクを推す人が多いですが、私はそろそろソフトバンクを１位にするのに飽きました（笑）。阪神とオリックスが勝ち上がって、我々解説者の移動が楽な日本シリーズにしてほしいですね（笑）。

　冗談はさておき、そもそもオリックスは去年、なぜあのメンバーで最下位だったのかが分かりません。山岡泰輔、山本由伸と良い先発が二枚揃っていますからね。３割30本を計算できる吉田正尚を中心に、ジョーンズ、Ｔ-岡田、ロドリゲスかモヤのどちらかが入るクリーンアップは破壊力抜群です。１、２番がしっかり塁に出る仕事をできれば、課題の得点力は解消されるでしょう。山岡や山本が投げる時にしっかり勝ち星を挙げて、上を目指したいですね。
  　西武は打線が強力ですし、パ・リーグでは一番本塁打が出やすいメットライフドームが本拠地ですので、点は取れます。投手力は心許ないですが、それを打力でカバーできます。秋山翔吾（シンシナティ・レッズ）の抜けた穴は金子侑司で埋まるし、なにより「秋山が抜けたからＢクラスに落ちた」なんてことは、現メンバーが絶対に言われたくないですから、逆にモチベーションになっていると思います。ここ２年、ソフトバンクにクライマックスシリーズで負けている悔しさもパワーになりますよ。

　ソフトバンクはやっぱり試合巧者ですし、怪我人が出てもバックアップが充実している。仮にリーグ戦で３位に終わっても、クライマックスシリーズに進出してしまえば、短期決戦で日本一まで突っ走れる力があります。クライマックスに入ってから怪我人が戻って戦力が揃ってくるという恐ろしいチームですからね。レギュラーシーズンは調整なのかと。新戦力のバレンティンですら結果が出なければ、スタメンに入れないような陣容は、まさに脅威としか言いようがありません。