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MLB

【MLB今日は何の日】イチローがメジャーデビュー&ダルビッシュがあわやパーフェクト・ゲームの快投

出野哲也

2020.04.02

イチロー(左)がメジャーでの第一歩を踏み出し、ダルビッシュ(右)が完全試合にあと一歩の快投。4月2日は日本人選手にとって重要な一日だ。(C)Getty Images

イチロー(左)がメジャーでの第一歩を踏み出し、ダルビッシュ(右)が完全試合にあと一歩の快投。4月2日は日本人選手にとって重要な一日だ。(C)Getty Images

 2001年4月2日、日本人で初めてとなる野手のメジャーリーガーとしてイチロー(シアトル・マリナーズ)がデビューを果たした。オリックスで7年連続首位打者の偉業を成し遂げ、ポスティング・システムを利用しマリナーズと3年契約を結んだイチローは、本拠セーフコ・フィールドでの開幕戦に、先発メンバーとして1番・ライトで起用された。

 対するはオークランド・アスレティックスのティム・ハドソン。2シームで巧みにゴロを打たせる好投手の前に、第1打席は二塁ゴロ、第2打席も一塁ゴロ、第3打席では三振に倒れた。「これまで対戦した投手の中で、精神的に最もタフな相手」とイチローが称賛するハドソンは、その後も最大の好敵手の一人として彼の前に立ちはだかることになる。
 
 だが2点を追う7回裏の第4打席、イチローは2番手のTJ・マシューズが投じた4球目をセンターへ弾き返して初安打。エドガー・マルティネスのタイムリーで初得点も記録した。さらに8回無死一塁で回ってきた第5打席でも、投手の前へ絶妙なバントを転がし、自慢の足で内野安打をもぎ取った。デビュー戦の結果は5打数2安打1得点で、一番打者としては上々の滑り出しとなった。試合も5-4でマリナーズが勝利を収めた(ちなみにイチローの現役最終戦もアスレティックス戦だったが、この時は5-4でマリナーズが勝っている)。

「僕が彼のアメリカでのキャリアを手助けしたってことになるね」。初安打を打たれたマシューズは、笑いながら当時を振り返る。「スカウティング・レポートではトニー・グウィンのような打者だと書いてあった。当てるのが上手で、滅多には三振しないと」。グウィンは1980~90年代に8度の首位打者に輝いた名打者で、通算安打数は3141本。もちろん殿堂入りも果たしている。イチローのメジャーでの安打数は3089本。「グウィンのような打者」との分析は的確だった。
 

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