プロ野球

【2020ドラフトのダークホースは?】常総学院が誇る菊地&一條の二枚看板は、今後の活躍次第で急浮上の可能性十分

2020.04.27

身長190cmを超える大型右腕の一條。まだ線は細いが、ポテンシャルは相当高い。(写真)大友良行

 新型コロナウイルス感染拡大はプロ野球のペナントレースだけでなく、スカウティングにも大きな影響を与えている。アマチュア野球も各カテゴリーで大会の中止、延期が相次いでおり、スカウト活動は実質休止となっている。ドラフト候補となる選手にも辛い時期が続いているが、そんな時だからこそ有望選手を積極的に紹介していきたい。今回は、今後の活躍次第で上位指名への浮上する可能性がある選手をピックアップした。

 まず高校生。投手では常総学院高の菊地竜雅、一條力真の右腕2人が面白い。菊地はがっちりとした体格のパワーピッチャー。昨年夏の茨城大会では背番号11ながら主戦として活躍し、4回戦の東洋大牛久高戦では最速150キロもマークした。良いボールと悪いボールの差が大きく、ばらつきがあるのは課題だが、好調時の投球は迫力十分だ。
 
 一條はまだまだ細く身体つきは頼りないものの、190cm近い長身を上手く使いこなすセンスの良さが光る。秋は菊地を抑えて背番号1を背負い、チームの関東大会進出にも貢献した。身体ができれば見違えるようなボールを投げるようになりそうな雰囲気が漂っている。

 関東では篠木健太郎(木更津総合高)も指折りの実力者だ。細身だが下半身主導の躍動感あふれるフォームとシャープな腕の振りが特長で、140キロ台のストレートと鋭く変化するスライダーを駆使した投球は西勇輝(阪神)を彷彿とさせる。木更津総合は目玉クラスの選手でなければ高校から直接プロ入りはしないという五島卓道監督の方針のため進学の可能性は高そうだが、志望届を提出すれば十分に指名されるレベルの投手である。

 完成度の高さでは昨年夏の甲子園でも好投した笠島尚樹(敦賀気比)と岩崎峻典(履正社高)、スケールの大きさでは山下舜平大(福岡大大濠高)と川瀬賢斗(大分商高)の九州勢などが挙げられる。