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MLB

「200勝と3000奪三振到達で引退」を明言した“キング”に達成してほしいもう一つの目標とは…?

宇根夏樹

2020.05.23

10年にサイ・ヤング賞、12年には完全試合を達成している

10年にサイ・ヤング賞、12年には完全試合を達成している"キング"。今季からブレーブスに移籍した。(C)Getty Images

 5月19日、シアトルのラジオ番組に出演したフェリックス・ヘルナンデス(アトランタ・ブレーブス)は、キャリアのゴールに通算200勝と3000奪三振を挙げ、「達成できたらスパイクを脱ぐ。それで終わりにする」と語った。

 200勝を達成した投手はこれまで100人以上いるが、3000奪三振以上はそのうちの2割に満たない。昨シーズンの最終登板で到達した、ジャスティン・バーランダー(ヒューストン・アストロズ)が18人目だ(200勝未満で3000奪三振以上は皆無)。現時点では、205勝&2622奪三振のザック・グレインキー(アストロズ)か170勝&2692奪三振のマックス・シャーザー(ワシントン・ナショナルズ)が19人目になりそうだ。

 現在、ヘルナンデスは34歳。昨季までシアトル・マリナーズ一筋に15シーズンを過ごし、169勝を挙げて2524三振を奪った。ゴールまでは、残り31勝と476奪三振だ。マリナーズのエースのみならず、球界の“キング”として君臨した当時のままであれば、ゴールはそう遠くない。2009~15年のシーズン平均は14.9勝と221.3奪三振。このペースなら、2シーズン強でゴールに到達する。
 
 けれども、過去4シーズンの平均は6.5勝と95.5奪三振に過ぎない。これでは、ゴールまで5シーズンを要する。昨季限りで7年1億7500万ドルの契約が満了したヘルナンデスは、どの球団からもメジャー契約を得られず、1月にブレーブスとマイナー契約を交わした。
 とはいえ、200勝も3000奪三振も決して不可能な数字ではない。昨シーズン限りで引退したCC・サバシア(251勝&3093奪三振)は、急激な成績下降の数シーズンを経た後、35歳で迎えた16年以降に4シーズンで37勝と519奪三振を積み上げた。今春、ヘルナンデスはオープン戦の4登板で、計13.2イニングを投げて防御率1.98を記録した。サンプルとしては少ないが、復調の兆しを見せている。
 

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