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MLB

「200勝と3000奪三振到達で引退」を明言した“キング”に達成してほしいもう一つの目標とは…?

宇根夏樹

2020.05.23

 もう一つ、ヘルナンデスには到達してほしいゴールがある。それはポストシーズンの舞台だ。通算400先発以上でポストシーズンを経験していない投手は、ヘルナンデスを含めて史上7人だけ。1970年以降にデビューした投手に限れば、ヘルナンデスしかいない。

 こちらは今シーズンにも実現する可能性が大いにある。ブレーブスは昨季、97勝を挙げてナ・リーグ東地区で優勝。ワールドチャンピオンに輝いたワシントン・ナショナルズは93勝で地区2位だった。今季も充実の戦力を誇り、プレーオフ進出を予想する声が高い。
 
 ようやくたどり着いた大舞台で、ヘルナンデスが“キング”だった当時を彷彿させる投球をする――。投球内容や結果はともかく、ポストシーズンのマウンドに立つだけでも、キャリアの掉尾を飾るのにふさわしいシーンではないだろうか。

文●宇根夏樹

【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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